しばらくアニメ熱が冷めていましたが、『スーパーカブ』を観て復活しました。
今期アニメもほぼ出そろいましたが、異世界物ばかりだった冬アニメよりもバラエティーに富んだ内容で楽しめます。
1話~3話を観た時点でのオススメは・・・
『スーパーカブ』
『スーパーカブ』より
親も居ない、お金も無い、やりたい事も無い、ないないずくしの女の子が、中古のスーパカブを買って通学する様になって、人生が動き始めた。
今期、この作品は他作品をグランド10周程度リードしています。
とにかく台詞が少なく、絵に語らせる手法は映像作品としての一つの理想形です。普通の脚本ならばセリフにしてしまう所を、ちょっとした所作や視線で代弁させ、それが徹底しています。
実はアニメやラノベ或いはマンガは子供向でも分る為に、「セリフで説明する」という手法に偏重しています。台詞やモノローグによって、「この時俺は〇〇と思った」といった感情の動き丁寧に説明する。
一方、大人向けの小説や映画などでは、説明は極力排除される事が良しとされます。行間や比喩表現から感情の動きを読み取らせる技術が作者にも、受けてにも要求される。それが鑑賞の醍醐味とも言えます。
新海誠の初期作品の様に、アニメなどでも「語らない作品」は存在しますが、全ての人に理解出来るものでは有りません。これは子供に限らず、安直なドラマに慣れ切った大人の方が感応力が麻痺しているので、共感出来ない。
現在の映像作品(映画やドラマも含めた)の中で、セリフで語る事と語らない事のバランスが突出しているのは『のんのんびより』です。だいたい1話が2部か3部構成になっていますが、1部は導入部で、登場人物達はテンポ良くセリフのキャッチボールをしています。2部、あるは3部は、それを受けての展開となりますが、だんだんと「しんみり」或いは「ほのぼの」とした温かい空気が満ちて来て、最後のセリフはあえて語られない事が多い。風景のロングや、空へのパンアップが、通常よりも長時時間を掛けて映し出され、エンディングタイトルに繋がる演出が多い。川面演出の真骨頂ですが、そこまで繋げる吉田玲子の脚本は神の領域に達しています。前期の『のんのんびより のんすとっぷ』の、第10話『寒くなったり暖かくなったりした』、そして第11話『酔っ払って思い出した』の2話はその中でも珠玉とも言える出来栄えです。11話のラストなどは気絶しそうな程素晴らしい!!
話が逸れましたが、『スーパーカブ』も「画に語らせる」アニメですが、この作品は「音楽と画面のリンク」や「セリフと各話タイトルのリンク」といった工夫がされています。これらは映像作品では珍しい手法ではありませんが、効果的です。さらに特筆すべきはさらには「彩度と主人公の気持ちのリンク」です。作品全体は彩度(鮮やかさ)が非常に抑えられていて、灰色の世界です。これは主人公の目から見た世界ですが、カブの乗って主人公の心が動き出すと世界の彩度が上ります。オープニングタイトルが分かり易い。
ただ、彩度を変化させる演出は、頻繁に行うと作為性が目立ってしまうので、ここぞという時にしか使えません。それゆえに作品全体はモノトーン的な灰色の世界になってしまう。
普通だと、重苦しい作品になってしまうところを、主人公の細やかな動作(所作)を積み上げる事で、繊細な時間の流れを作り出す事に成功しています。実写映画、特にヨーロッパ系のマイナームービーが得意とする手法ですが、主人公の大きな音で搔き消えてしまいそうな存在感と相まって、素晴らしい効果を上げています。
今期はこの作品を各話5回は繰り返して観ています。GWは自転車で聖地巡礼に行く予定。山梨県と長野県の県境の街「北杜市」には、原作組のバイク乗りが既に巡礼してYoutube動画をアップしていますが、アニメの忠実度はかなり高い。
監督は藤井俊郎、『BORUTO』の監督の様ですが、あまりネットに情報が無い。脚本は根元歳三、派手さは無いですがベテラン脚本家ですよね。シリーズ構成も務めた『マクロス△』ではあまり良い印象が無いのですが、今作には驚きを禁じ得ない。
『SSSS.DYNAZENON』
『SSSS.DYNAZENON』より
『SSSS.GRIDMAN』の雨宮哲監督、長谷川圭一脚本のコンビの第二弾。円谷に「ウルトラマンをアニメ化したい」と持ち掛けた雨宮監督に対して、「ウルトラマンはアニメ化が進行しているから、グリッドマンなら良い」と言われ作られたらしい『SSSS.GRIDMAN』。本家の『ウルトラマン』のCGアニメが酷い出来だったのとは裏腹に、『SSSS.GRIDMAN』は多くのアニメファンの心を掴んだ。やはり実写とアニメは描き方に大きな差があります。特にドラマシーンの演出が、アニメのキャラクターと実写では、視聴者の求めているものが違う。脚本の長谷川圭一はドラマパートに力を入れていていますが、なんとも言えな「脱力感」が魅力です。ヒーロだけども熱くない。
今作『SSSS.DYNAZENON』もドラマパートの「脱力」は健在です。「なんか戦っちゃてるよ俺?」みたいな乗りの搭乗者と、円谷構図でキレッキレのバトルをする怪獣のギャップが最高の作品です。声優さん達の「息を抜くセリフ回し」も素晴らしい。これ難しいですよね。台詞のタイミングからプレスコ作品かとも思いましたが、どうやらアフレコらしい。
ちなみに、脚本の長谷川圭一は『ウルトラマンティガー』で小中千昭とは別のタッチで、印象的な回を担当していましたが、子供の頃は「怪獣キチガイ」と呼ばれ石を投げられていたとか・・。
『さよなら私のクラマー』
『さよなら私のクラマー』より
『四月は君の嘘』と同じ原作者だとは意外(新川直司)。全く期待せずに見始めのですが・・・3話まで観て、面白い。
実はサッカーアニメって観た事無かったですが、フォーメーションや細かな足さばきなどが「解説」されるので、ヘェーって感じで見入ってしまいます。
この作品、「どうしてこうなった???」って程作画のクオリティーがイマイチなのですが、ネットでは「爆死アニメ」扱いになってます。
でも、面白い。これ、アニメが面白いのでは無くて、原作が面白いのでしょう。弱小女子サッカーチームが勝ち上がって行く王道バターンですが、『四月は君の嘘』の原作者ですから、熱い展開とは別ベクトルの作品という事で、私的には期待大。
『戦闘員、派遣します!』
『戦闘員、派遣します!』より
一言、「どこの80年代アニメだよ!」・・・でも面白い。私は下手に優等生の『無職転生』よりは、この作品を支持します。
アニメの本当に面白さは、紙芝居的な安っぽさの中に、ハッとする瞬間が散りばめられている事にあると私は常々考えています。菅野よう子も「俗の中の聖」といった表現をしていたと思いますが、完成度の高い作品ではこの「ギャップのお得感」は得られません。
『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』
『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』より
こちらも「拾い物」と言うより、女子高生を拾った会社員の話。人気ラノベのアニメ化です。北海道から家出して来た少女は、街行く男性に声を掛けて一夜を共にする事で生きています。いわゆる「神待ち族」と呼ばれる、現実の存在としては「股のユルイ」女子ですが・・・そんな少女を拾った吉田さんは、真面目な大人。彼女にそれを強いた大人達に憤りを覚えます。一夜の宿のお礼に平気で体を差し出す女子高生を断固拒否し、それでも、しばらく世話をする事に。
「おいおい、吉田って神じゃね?賢者過ぎんダローー!!」って思わずモニターに突っ込みを入れてしまいしたが、吉田君・・・・意外にモテるんだよ・・・。「お前みたいな子供に興味は無い。俺の好きなのは巨乳のお姉さん」と言う吉田君・・・はたして彼はJKの魅力に屈する事は無いのか・・・。
『恋と呼ぶには気持ちわ悪い』
『』より
こちらは女子高生にぞゾッコンになってしまったエリートサラリーマンの話。『髭を剃る・・』の逆バージョンですが、ライトなラブコメ。久しぶりの柿崎優子氏の脚本なので見始めましたが・・・これ今期の息抜き作品では最高です。
<span style="font-weight:bold">『不滅のあなたへ』
『不滅のあなたへ』より
『聲の形』の大今良時原作の不思議なファンタージ作品が原作。私、原作読んでいましたが・・・最近挫折しました。「純粋な不死」の存在が、様々な経験から人間性を獲得して行く物語ですが、ちょっと原作は長すぎて息切れした感じ。まあ、この作品をアニメ化するのはNHKですよね。もう文化事業です。
ハッキリ言って、スゴイ作品ですが、見るにはそれなりの気合と覚悟が必要。
『蜘蛛ですがなにか』
『蜘蛛ですがなにか』より
クモ子さん役の 悠木碧が一人で喋り尽くす作品ですが、これは面白い。元気が出ます。
監督はミルパンセの板垣伸。私、板垣監督のバネの利いた作品好きなんです。『COPCRAFT』のOPでも見せた視点移動の作画が魅力的な監督ですが、低予算ではコマを飛ばすしかない所を、CGアニメなら存分に絵を動かせます。もう、グルんぐるんしてしまいますが、その回し方にセンスを感じます。『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士 』の戦闘シーンも良かったですよね。
ある中学校の一クラスが突然異世界転生してしまいますが、「私」は何故か蜘蛛のモンスターに異種族転生してしまいます。それも、生まれたばかりの有象無象の子蜘蛛の一匹。弱肉強食の魔界で生き残る為に、知恵を絞り、スキル上げに精を出し、気付けばチートクラスのモンスターになっていた。この先、蜘蛛子さんは「魔王」になる様ですが、敵対する人間はかつてのクラスメイト。
蜘蛛子さんの時間と、人間側の時間に・・・・ゲフンゲフン。
人気ラノベの映像化ですが、私、蜘蛛子さんのフィギア・・・欲しいです・・。CGのクモのモンスターに萌えるなんて・・・アニメって恐ろしい・・・。
久しぶりに「今期アニメ オススメ」記事を書いてみました。興味のある方は是非!!
今期アニメもほぼ出そろいましたが、異世界物ばかりだった冬アニメよりもバラエティーに富んだ内容で楽しめます。
1話~3話を観た時点でのオススメは・・・
『スーパーカブ』
『スーパーカブ』より
親も居ない、お金も無い、やりたい事も無い、ないないずくしの女の子が、中古のスーパカブを買って通学する様になって、人生が動き始めた。
今期、この作品は他作品をグランド10周程度リードしています。
とにかく台詞が少なく、絵に語らせる手法は映像作品としての一つの理想形です。普通の脚本ならばセリフにしてしまう所を、ちょっとした所作や視線で代弁させ、それが徹底しています。
実はアニメやラノベ或いはマンガは子供向でも分る為に、「セリフで説明する」という手法に偏重しています。台詞やモノローグによって、「この時俺は〇〇と思った」といった感情の動き丁寧に説明する。
一方、大人向けの小説や映画などでは、説明は極力排除される事が良しとされます。行間や比喩表現から感情の動きを読み取らせる技術が作者にも、受けてにも要求される。それが鑑賞の醍醐味とも言えます。
新海誠の初期作品の様に、アニメなどでも「語らない作品」は存在しますが、全ての人に理解出来るものでは有りません。これは子供に限らず、安直なドラマに慣れ切った大人の方が感応力が麻痺しているので、共感出来ない。
現在の映像作品(映画やドラマも含めた)の中で、セリフで語る事と語らない事のバランスが突出しているのは『のんのんびより』です。だいたい1話が2部か3部構成になっていますが、1部は導入部で、登場人物達はテンポ良くセリフのキャッチボールをしています。2部、あるは3部は、それを受けての展開となりますが、だんだんと「しんみり」或いは「ほのぼの」とした温かい空気が満ちて来て、最後のセリフはあえて語られない事が多い。風景のロングや、空へのパンアップが、通常よりも長時時間を掛けて映し出され、エンディングタイトルに繋がる演出が多い。川面演出の真骨頂ですが、そこまで繋げる吉田玲子の脚本は神の領域に達しています。前期の『のんのんびより のんすとっぷ』の、第10話『寒くなったり暖かくなったりした』、そして第11話『酔っ払って思い出した』の2話はその中でも珠玉とも言える出来栄えです。11話のラストなどは気絶しそうな程素晴らしい!!
話が逸れましたが、『スーパーカブ』も「画に語らせる」アニメですが、この作品は「音楽と画面のリンク」や「セリフと各話タイトルのリンク」といった工夫がされています。これらは映像作品では珍しい手法ではありませんが、効果的です。さらに特筆すべきはさらには「彩度と主人公の気持ちのリンク」です。作品全体は彩度(鮮やかさ)が非常に抑えられていて、灰色の世界です。これは主人公の目から見た世界ですが、カブの乗って主人公の心が動き出すと世界の彩度が上ります。オープニングタイトルが分かり易い。
ただ、彩度を変化させる演出は、頻繁に行うと作為性が目立ってしまうので、ここぞという時にしか使えません。それゆえに作品全体はモノトーン的な灰色の世界になってしまう。
普通だと、重苦しい作品になってしまうところを、主人公の細やかな動作(所作)を積み上げる事で、繊細な時間の流れを作り出す事に成功しています。実写映画、特にヨーロッパ系のマイナームービーが得意とする手法ですが、主人公の大きな音で搔き消えてしまいそうな存在感と相まって、素晴らしい効果を上げています。
今期はこの作品を各話5回は繰り返して観ています。GWは自転車で聖地巡礼に行く予定。山梨県と長野県の県境の街「北杜市」には、原作組のバイク乗りが既に巡礼してYoutube動画をアップしていますが、アニメの忠実度はかなり高い。
監督は藤井俊郎、『BORUTO』の監督の様ですが、あまりネットに情報が無い。脚本は根元歳三、派手さは無いですがベテラン脚本家ですよね。シリーズ構成も務めた『マクロス△』ではあまり良い印象が無いのですが、今作には驚きを禁じ得ない。
『SSSS.DYNAZENON』
『SSSS.DYNAZENON』より
『SSSS.GRIDMAN』の雨宮哲監督、長谷川圭一脚本のコンビの第二弾。円谷に「ウルトラマンをアニメ化したい」と持ち掛けた雨宮監督に対して、「ウルトラマンはアニメ化が進行しているから、グリッドマンなら良い」と言われ作られたらしい『SSSS.GRIDMAN』。本家の『ウルトラマン』のCGアニメが酷い出来だったのとは裏腹に、『SSSS.GRIDMAN』は多くのアニメファンの心を掴んだ。やはり実写とアニメは描き方に大きな差があります。特にドラマシーンの演出が、アニメのキャラクターと実写では、視聴者の求めているものが違う。脚本の長谷川圭一はドラマパートに力を入れていていますが、なんとも言えな「脱力感」が魅力です。ヒーロだけども熱くない。
今作『SSSS.DYNAZENON』もドラマパートの「脱力」は健在です。「なんか戦っちゃてるよ俺?」みたいな乗りの搭乗者と、円谷構図でキレッキレのバトルをする怪獣のギャップが最高の作品です。声優さん達の「息を抜くセリフ回し」も素晴らしい。これ難しいですよね。台詞のタイミングからプレスコ作品かとも思いましたが、どうやらアフレコらしい。
ちなみに、脚本の長谷川圭一は『ウルトラマンティガー』で小中千昭とは別のタッチで、印象的な回を担当していましたが、子供の頃は「怪獣キチガイ」と呼ばれ石を投げられていたとか・・。
『さよなら私のクラマー』
『さよなら私のクラマー』より
『四月は君の嘘』と同じ原作者だとは意外(新川直司)。全く期待せずに見始めのですが・・・3話まで観て、面白い。
実はサッカーアニメって観た事無かったですが、フォーメーションや細かな足さばきなどが「解説」されるので、ヘェーって感じで見入ってしまいます。
この作品、「どうしてこうなった???」って程作画のクオリティーがイマイチなのですが、ネットでは「爆死アニメ」扱いになってます。
でも、面白い。これ、アニメが面白いのでは無くて、原作が面白いのでしょう。弱小女子サッカーチームが勝ち上がって行く王道バターンですが、『四月は君の嘘』の原作者ですから、熱い展開とは別ベクトルの作品という事で、私的には期待大。
『戦闘員、派遣します!』
『戦闘員、派遣します!』より
一言、「どこの80年代アニメだよ!」・・・でも面白い。私は下手に優等生の『無職転生』よりは、この作品を支持します。
アニメの本当に面白さは、紙芝居的な安っぽさの中に、ハッとする瞬間が散りばめられている事にあると私は常々考えています。菅野よう子も「俗の中の聖」といった表現をしていたと思いますが、完成度の高い作品ではこの「ギャップのお得感」は得られません。
『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』
『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』より
こちらも「拾い物」と言うより、女子高生を拾った会社員の話。人気ラノベのアニメ化です。北海道から家出して来た少女は、街行く男性に声を掛けて一夜を共にする事で生きています。いわゆる「神待ち族」と呼ばれる、現実の存在としては「股のユルイ」女子ですが・・・そんな少女を拾った吉田さんは、真面目な大人。彼女にそれを強いた大人達に憤りを覚えます。一夜の宿のお礼に平気で体を差し出す女子高生を断固拒否し、それでも、しばらく世話をする事に。
「おいおい、吉田って神じゃね?賢者過ぎんダローー!!」って思わずモニターに突っ込みを入れてしまいしたが、吉田君・・・・意外にモテるんだよ・・・。「お前みたいな子供に興味は無い。俺の好きなのは巨乳のお姉さん」と言う吉田君・・・はたして彼はJKの魅力に屈する事は無いのか・・・。
『恋と呼ぶには気持ちわ悪い』
『』より
こちらは女子高生にぞゾッコンになってしまったエリートサラリーマンの話。『髭を剃る・・』の逆バージョンですが、ライトなラブコメ。久しぶりの柿崎優子氏の脚本なので見始めましたが・・・これ今期の息抜き作品では最高です。
<span style="font-weight:bold">『不滅のあなたへ』
『不滅のあなたへ』より
『聲の形』の大今良時原作の不思議なファンタージ作品が原作。私、原作読んでいましたが・・・最近挫折しました。「純粋な不死」の存在が、様々な経験から人間性を獲得して行く物語ですが、ちょっと原作は長すぎて息切れした感じ。まあ、この作品をアニメ化するのはNHKですよね。もう文化事業です。
ハッキリ言って、スゴイ作品ですが、見るにはそれなりの気合と覚悟が必要。
『蜘蛛ですがなにか』
『蜘蛛ですがなにか』より
クモ子さん役の 悠木碧が一人で喋り尽くす作品ですが、これは面白い。元気が出ます。
監督はミルパンセの板垣伸。私、板垣監督のバネの利いた作品好きなんです。『COPCRAFT』のOPでも見せた視点移動の作画が魅力的な監督ですが、低予算ではコマを飛ばすしかない所を、CGアニメなら存分に絵を動かせます。もう、グルんぐるんしてしまいますが、その回し方にセンスを感じます。『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士 』の戦闘シーンも良かったですよね。
ある中学校の一クラスが突然異世界転生してしまいますが、「私」は何故か蜘蛛のモンスターに異種族転生してしまいます。それも、生まれたばかりの有象無象の子蜘蛛の一匹。弱肉強食の魔界で生き残る為に、知恵を絞り、スキル上げに精を出し、気付けばチートクラスのモンスターになっていた。この先、蜘蛛子さんは「魔王」になる様ですが、敵対する人間はかつてのクラスメイト。
蜘蛛子さんの時間と、人間側の時間に・・・・ゲフンゲフン。
人気ラノベの映像化ですが、私、蜘蛛子さんのフィギア・・・欲しいです・・。CGのクモのモンスターに萌えるなんて・・・アニメって恐ろしい・・・。
久しぶりに「今期アニメ オススメ」記事を書いてみました。興味のある方は是非!!