■ 道祖神信仰 ■
前回の記事で「道祖神信仰と結びついて不動明王が全国に広まった」と書いてしまいましたが、これ大間違いでした。
道祖神信仰は日本古来の民間信仰で、村の入り口に上の写真の様な男女の像を祀って災いの侵入を防ぐと共に、旅の安全を祈りました。
石像には男女が並んだものや、男女が餅をつくものなどがあります。もの「餅つき」はSEXの婉曲的な表現です。子孫繁栄を表していると言われます。
場所によってはこんな直接的な表現の道祖神も有ります。これは男根だけですが、女陰と一対を成すものも有ります。実は男女の性器を境に安置して,外敵を防御する呪術は,日本古代よりあり,性器の霊力が重んじられていたのです。
面白い事にインドに行くと「リンガ」と呼ばれる石造が沢山あるそうですが、シヴァ・リンガは男根と女陰を露わ視ています。男根は男性神であるシヴァ神を象徴しています。
■ 馬頭観音と道祖神 ■
私の実家の有る習志野市の谷津には「丹生神社(にぶ)」という神社が有ります。地元の人達は「たんせいじんじゃ」と呼び、私もつい先日まで「にぶじんじゃ」というのが正式の呼び名である事を知りませんでした。近くに有るので普通の神社だと思っていましたが、実は関東地方では丹生神社は1社しか無く、和歌山県伊都郡かつらぎ町に在るに丹生都比売神社(にふつひめじんじゃ/にうつひめじんじゃ)が本社だそうです。
丹生神社の近くに馬頭観音群が有ります。馬頭観音は馬を供養する為に建てられる事が多く、石版に「馬頭観音」と文字だけ刻まれたものなどは、愛馬を供養するものだったりするそうです。競馬場に建てられる事も多いそうです。
さてこの馬頭観音ですが、その大元はヒンドゥ教の最高神ビシュヌとされています。
読んで字の如く「馬」の頭で表現される事も有りますが、仏教では三面三目八臂の憤怒相で描かれる事が多いそうです。
頭に馬が乗っているのがお分かりになるでしょうか?
馬頭観音も道祖神同様に村の入り口に設置される事が多く、その役割も旅の安全を祈願したり、村を災厄から守るものでした。
千葉県には馬に乗った馬頭観音像を祀る地域も有ります。
■ 庚申塔と道祖神 ■
江戸の初期から後期にかけて、中国の道教を元にした庚申信仰が大ブームになります。人間の体の中には三匹の虫(三尸虫)という虫が居て、庚(かのえ)申(さる)の日に天に昇って人間の悪行を神様に告げ口すると信じられていました。
庚申の日は60日に一度巡って来ます。この日は皆が集まって徹夜をして、寝ている間に告げ口をするという三尸虫が体から抜けられない様にしました。(だいたい徹夜で宴会をしていたみたいですが)
この庚申講を3年間(18回)続けた記念に建てられたのが庚申塔です。三尸虫をサルに見立てて「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿の石碑が庚申塔には建てられました。
実は猿は日本の神様の猿田彦を連想させます。猿田彦は天孫降臨の際に、天照大神に遣わされた瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を道案内したとされています。その事から「道を守る神」として道祖神信仰と結びつき(習合)しました。
庚申塔が道祖神と同じ場所に設置される事が多いのは、猿田彦を通じて三尸虫を表す猿が道を守る意味を持ったからと考えられます。
猿田彦は天狗の原型ともされています。
■ 青面金剛と不動明王とシヴァ神 ■
仏教では庚申の本尊が青面金剛である事から、これが掘られた石碑も多く建てられます。
実は青面金剛はヒンドゥ教のシヴァ神と良く似ています。
青面金剛
シヴァ神
さらに紛らわしい事に、青面金剛は不動明王と良く似ています。不動明王もシヴァ神を元にしていると言われています。
■ 不動明王と大黒天 ■
実は仏教にはシヴァ神を元にした仏様がもう一人居ます。それが大黒天です。
七福神の一人として、商売繁盛の神様として崇められる大黒様ですが、元は仏教の仏様です。
大黒天は仏教の守護神に一人で、軍神・戦闘神、富貴爵禄の神とされています。本来、戦闘的な神様なのですが、富を司る事が注目されて商売繁盛の神様として信仰を集め現代に至ります。
この大黒天ですが、何故だか道祖神と同じ場所に祀られている所が有ります。
上の写真は安曇野の道祖神ですが、大黒天や不動明王も一緒に祀られています。どうやら大黒様は甲子の日に皆が集まって福を待つ「甲子信仰」の神様とされた様で、庚申信仰と同様に道祖神と習合してしまったみたいですね。
■ 大黒天は大国主命とも習合している ■
さらに大黒様は因幡の白ウサギで有名な大国主命(おおくにぬしのみこと)とも混同され習合しています。絵本に出て来る大国主命は大きな袋を担いでいますが、大黒天も袋を担いでいます。さらに、「大国=ダイコク=大黒」と読める事から、この両者の習合が進みました。
■ ハイブリット信仰大国日本 ■
日本文化の特徴を一つ上げるなら、それは「ハイブリット」です。
島国故に、流入した文化は出口を失い日本の文化として根付いて行き熟成されます。その中で日本の土着の文化に、海外から流入した仏教などの文化が混合されて行きました。
これはキリスト教などでも起こった事で、キリスト教が普及する過程で、土着の神々や信仰をキリスト教の中に取り込んで行きます。ハローウィンなどは本来は古代ケルト人のお祭りです。
この様な宗教のハイブリット化は多神教の宗教では起こり易く、ヒンドゥ教の神が身は元々はインド各地の人々が信仰していた神々がビシュヌ神を頂点に配列化されたものです。そして、仏教はヒンドゥの神々をモチーフに数々の仏様を生み出し、さらにその仏様が日本において土着の神道を習合して行きました。
習合が何故起きるのかは諸説ありますが、多分、仏教を民間に浸透させるのに、土着の神道や民間信仰の中に紛れ込ませる事が有効な手段だったのでしょう。民衆は民衆で、舶来のハイカラな神様に魅力を感じていたのかも知れません。庚申信仰や富士講など、民間信仰はトレンドとも言える広がりを見せたので、日本人はハイカラなものが元来好きなのかも知れません。
そしてキリスト教が明治以降ハイカラとして受け入れられ、クリスマスやハロウィンなどが定着します。戦後民主主義も日本人にとってはとてもハイカラな思想だったのでしょう。こちらも日本独自の進化を遂げ、日本人の間に定着しています。
本日は、道祖神信仰と習合についてとりとめの無いお話しでした。
道端の神様も、色々調べると面白いものですね。
も知れない。
いや、台湾、シンガポール、タイ、などの中華系(華僑
)の人達はさらによく学んでいます。古い漢字で生活の
中で“本当の古典”を学んでいます。「いまだ木鶏たり
得ず」。安部首相の先日の国会での発言です。ところが
現在の中国、韓国の政治家は若い時にその様な物を学ぶ
習慣がありませんでした。その時のイデオロギーが大切
にされ、古典はむしろ否定されていました。韓国では当
時の学生は古い漢字は学んでいません。ヨーロッパのエ
リート層では広く海外の人達と交流していくために、古
典や宗教、美術、芸術の素養が欠かせません。それは古
典の時代は現在の政治の葛藤が無かったためと、ローマ
やギリシャの古典は共通の文化の原点だからです。もち
ろんイスラムや東欧の影響も強く受けていて、自分の知
らない教養の習得には熱心です。中国や韓国・北朝鮮の
政治家はやはりその異文化との交際の能力が弱いようで
す。表向き否定するのです。
付いて行き、、、
名言です。仏教は生前の行い次第では地獄行き。キリスト教
は生前の悪行も死ねば許されて天国へ。もしかして、これら
のハイブリッドmixタイプも日本にあるかも知れません。mix
なので雑種ですけど。
大黒天で昼間からプッと笑ってしまいました。
でも私は招き猫の方が好きです。
私の銘柄は、日経225銘柄に組み込まれている銘柄は無いので、
あまり関係ありません。
TOPIXは1500越えてきましたね。
心配しなくても、日経は今週末~来週に急落しますよ(笑)
裁定買い残3兆5000億程度(?)
3兆5000億から4兆くらいで、日経は急落します。
騰落レシオ140
(120以上が買われ過ぎ)
PER16.7倍
やや割高
利益確定の売りが出る、急落条件が整いましたね~
あとは、何をきっかけにヘッジファンドが売りまくるかですね。
ちなみに、私の銘柄はリートの増減に左右されます。
リート(不動産投資信託)は1月20日頃からの暴落で、下がりきりましたので買われるだけですね。
今月の利益は10万程度と、情けない勝ちで終わりそうす。
1月、2月はダメダメ勝ちでした。ガクリ
古典苦手でした。ひたすら暗記してました。江戸時代の論語学習も子供達が訳も分からずに「しいわく、、」から始めるので、暗記が一番なのでしょうが。
大黒天がツボでしたか。楽しんで頂けて幸いです。
日経平均。早めに崩れそうですか。要注意ですね。調整が入ってからジリジリと回復していつの間にか最高値。誰かが上手に売り抜けているのでしょう。