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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

コロナバラマキは継続不能・・・インフレの足音

2021-02-08 10:23:00 | 時事/金融危機
 
■ 経済が壊滅状態なのに給料が支払われるのは何故 ■

コロナ禍で世界経済が麻痺していますが、多くの人が生活が破綻したり会社が倒産したりはしていません。これは各国政府が財政を拡大したからだと考える人も多いのですが、日本の場合は企業努力に依る所が大きい。

国会などでも日本企業の内部留保は大きすぎると追及されて来ましたが、現在企業はこれを切り崩して社員に給料を支払い雇用を維持しています。さらには、銀行から無利子融資を受けて急場を凌ぐ企業も多い。日銀はこれらの融資にゼロ金利の資金を無尽蔵に提供しています。企業の返済は5年後からですから、急場の資金に瀕した企業はこれに頼って雇用を維持しています。

コロナ禍によって経済はほぼ麻痺しているにも関わらずGDPの落ち込みが思いのほか小さいのは、この様な企業の雇用維持の努力が支えているのです。


■ 国家はセーフティーネットとして財政を拡大している ■

コロナ禍で各国とも財政を拡大していますが、これはセーフティーネットとして機能します。

国民に直接給付金をバラまいたり、生活保護を充実したり、雇用調整助成金を企業に給付して雇用を維持したりしています。

ケインズ経済学的には公共事業を拡大するのが一般的な景気対策でしたが、現在は緊急時ですので「直接給付」が中心となっています。



■ 先進国の国債残高の対GDP比は第二次世界大戦後を越えた ■




読売新聞 2020/09/07 より

上のグラフは先進国と新興国の国債発行残高の対GDP比の長期チャートです。リーマンショックご、国債残高はジワジワと増えていますが、コロナ禍で軽々と第二次世界大戦後の国債発行を抜いてしまった。

対戦後に発行された国債の償還に各国は苦労しました。

日本は急激なインフレを黙認し、預金封鎖と新円切り替えを行って、既発国債の価値を実施的に圧縮(無価値化)する事で危機を脱しました。

アメリカは戦争の被害の唯一少なかった先進国なので、戦後復興の恩恵によって経済成長が著しかった。豊富な税収と、適度なインフレ率で、国債を順調に消化していった。(表向きとしてはだと思います。アメリカ経済は国債償還が多くなる10年周期で混乱している様にも見えます。そしてニクソンショックへと繋がった)

イギリスでは金融抑圧によって15年以上を掛けて徐々に負担を軽減して行きます。実質金利よりも金利を低く抑制する事で、国民の資産をこっそりと掠め取る高等テクニックです。「インフレ税」とも呼ばれています。

この様に実体経済の規模に対して国債発行残高が過剰になると、普通の方法では国債の償還が難しくなります。

途上国では通貨危機が同時に発生して通貨価値が失われてインフレ率も急上昇するので、デフォルトが選択されます。国家による借金の踏み倒しです。元々信用の低い途上国では、デフォルトで失われた信用など、短期間で回復します。(というよりは、その程度の国という認識が定着するだけ)

問題は現在の先進国の様に経済成長が望めない場合で、税収も増えず、金利も低利で推移するので、国債の発行額や金利をインフレによって陳腐化する事が出来なくなります。デフォルトも選択できないので、低金利で問題を先延ばしにする間に、国債残高はどんどん膨らんで行きます。この方法はインフレや金利上昇に脆弱です。


■ 中央銀行が劣悪な資産を増やしながら、通貨を増刷している ■

三橋貴明教信者は「政府の借金=民間の資産」などと良く言いますが、現状は民間も政府も借金を積み上げています。ではその借金は誰の資産なのでしょう?

統合政府で考えれば「国の借金=中央銀行の資産」です。

民間の借金も信用創造では無く、日銀の資金供給が支えていますから「民間の借金=日銀の資産」と考える事が出来ます。

一方で日銀の資産は「国債」と「倒産するかもしれない企業への融資の肩代わり」でいっぱいになって行きます。これは各国とも同様ですが、FRBなどはジャンク債なども市場から買い入れているので、FRBの資産はゴミだらけとなっています。


■ バットバンク化する中央銀行 ■

金融機関などが経営不振に陥ると、良質な資産で運営を続行する「グッドバンク」と、不良債権を集めた「バットバンク」に切り分けて、バットバンクの資産を時間を掛けて処理する方法が経済へのインパクトが少ないとされています。

リーマンショック後、世界の中央銀行は「金融緩和」や「量的緩和」の名目でバットバンクの役割を引き受けました。銀行から債権やMBSなどを買い入れて、銀行に資金注入をした。

FRBのテーパリングはこれらの「ゴミ資産」を売りさばく事も含まれていましたが、2019年の中頃には頓挫しています。

コロナ禍によって各国中央銀行はバットバンクの度合いを増す結果になりました。政府と民間の将来不良債権化するであろう借金を事実上引き受けたのです。

■ 金利上昇に弱い金融緩和(量的緩和) ■

金融緩和や量的緩和の目的は金利を下げる事です。国債金利の低下は、政府の金利負担を軽減して国債を発行し易い環境を作ります。市中金利の低下は企業が借金し易い環境を作る事で、企業の経営を助けます。

景気が回復すれば資金需要が活発化するので金利は上層します。その時点で緩和を継続するとインフレが加速して国民の生活を圧迫するので、緩和的金融政策は金利が上昇してくると継続が難しくなります。



上のグラフは米国債金利(10年債)の金利推移ですが、コロナ禍によるFRBの緊急の国債買い入れで10年債金利は一気に下がりました。しかし、その後上昇に転じて現状は1.17%となっています。多分2%までは順調に上昇するでしょう。

米国債はアメリカの「商品」ですから、ある程度の金利が無いと売れません。しかし、あまり金利が高くなると、財政の継続性に疑問が持たれるので、国債が売られて金利上昇が加速します。リーマンショック後に何度か金利が4%を超える局面がありましたが、その度に資産市場が混乱して米国債市場に資金が戻るという現象が発生しています(不思議だ)。

国債発行残高がコロナ禍で急拡大したので、米国債に許容される金利の限界も低下しています。それが3%なのか、2%台なのかは私には分かりませんが、リーマンショック後同様に、どこかにボーダーラインがあって、そこに触れそうになると、株式を始め多くの市場が混乱するハズです。


■ 不景気の中で上昇する株価と原油価格、そして金 ■

「コロナ禍で不景気の中で株価が上層しています」というアホな報道が毎日の様に垂れ流されています。過剰流動性の受け皿になっているだけの話ですが、何も知らない人達は「不景気でも株は儲かる」と曲解します。



原油先物価格



金相場

過剰流動性は株式市場だけでなく、あらゆる資産市場に流れ込みます。コロナ禍で急激に低下した原油価格も、需要が低迷しているにも関わらず、いつの間にやら40ドル/1バレルまで戻しています。金相場も市場最高値を更新中。

これら資産価格の上昇は、「過剰流動性」に支えられていますが、「過剰流動性=余ったお金」を意味します。「お金が余るとは何と羨ましい」と思ってしまいますが、「多すぎる」のですから「価値は失われ」ます。

通常の経済では、お金の価値が失われれば物価が上昇します。いわゆるインフレです。しかし、拡大し過ぎた資産市場を抱える経済では、インフレは資産市場に現れます。そして、それはやがてバブル化する。現在がまさにその状況なのです。


■ ジリジリと上昇する物価 ■

日本のバブル崩壊後、そしてリーマンショック後の世界では、金融市場が資金を吸収する事で市中金利を抑制し、それによって国債金利もゼロ近傍に張り付けていました。これが金融緩和経済の本質。但し、金融緩和経済は資産市場のバブルの崩壊という限界を抱えています。

ただ、バブルが崩壊すると実体経済が冷え込んで、再び低金利フェースへと入るので、資産市場が回復する事で、金融緩和経済は何度も復活して来ました。

ところが、金融緩和経済が継続出来なくなる事態も存在します。それが実体経済での物価上昇(インフレ)とそれに伴う金利上昇です。

実は現在世界ではジリジリと物価が上昇しています。原因はコロナ禍によるサプライチェンの寸断。要は「供給制約によるインフレ」が発生しているのです。

三橋貴明教信者は、「現在は物余りでデフレなのだからインフレなど発生しない」と言っていましたが、コロナ禍や、或いは米中の緊張の高まりによっては供給制約は発生します。

ワクチン接種が各国で始まっていますが、経済が再始動し始めると、巣ごもりしていた人達が解放感から財布の紐を緩めます。消費が拡大する事で、物価がピョコーッっと跳ね上がる。これに市場は敏感に反応しますし、或いはそれ以前にその事態を織り込んで相場が下落する可能性が高い。


■ 物上昇 → 緩和縮小 → 金融パニック ■

先に金融緩和の継続条件はインフレ率が低い事と書きましたが、物価上昇はコロナ封鎖が解除される時点で必ず発生します。

緩和マネーが減ると予測した市場全体に混乱が発生します。

アメリカは財務長官にイエレン氏を据え、失業対策の名目で財政拡大を続けると思われますが・・・市場が混乱した時に、イエレン氏はマジックを使えるのか、或いはFRBはどんな禁じ手を繰り出してくるのか・・・。


■ 経済を救い続ける「ルールブレイカーという宝具」 ■

彼らはいつもルールを破って我々の「崩壊」の予測を回避し続けている。経済が科学ではありません。ルールは「ルールーブレイカーという宝具」によっていでも変化します。

戦後の混乱も、ニクソンショックも今思えば「ルールブレイカー」が発動していた。当然、リーマンショック後も・・・。

「ルールブレイカー」に信頼を寄せる人達は強気で利益を拡大し続けています。はたして、ソドムとゴモラの享楽を神はいつまで見逃し続けるのか・・・。まあ、神が存在するとしても、経済の神はロクなヤツでは無さそうですが。




医療の現場の新型コロナ・・・民間病院がコロナ患者を拒否する訳

2021-02-02 08:27:00 | 新型コロナウイルス
 
■ 検査したらコロナだった・・・ ■

知り合いの医療従事者から伺った話。

1)胃腸系の疾患で緊急入院して来た高齢患者
2)熱発していたが、とりあえず受け入れ、疾患の処置を優先
3)外科病棟に入院して同室患者あり

4)看護師が交代で通常勤務で接触。
5)感染防護は一応しているが、完全装備では無い

6)入院患者のPCRの結果が陽性と判明

7)患者と接触歴のある看護師6人が2週間の自宅待機
8)上記看護師のPCR検査と、同室患者のPCR検査を実施

9)看護師は全員PCR陰性で、2週間後に職場復帰
10)同室患者は1名(高齢者)がPCR陽性


とまあ、普通の病院でも、普通の疾患の患者を受け入れただけで、こんな状況になります。
病棟の看護師が6人も抜けると、ローテーションが組めなくなります。この病院は規模が比較的大きいので、他部署からの応援で凌ぎまいたが、中小の病院では、病院の運営が出来なくなります。

「民間病院がコロナ患者を受け入れないのはケシカラン」という意見が日々強くなっていますが、民間の病院がコロナ患者を受け入れる事は、院内感染のリスクを考えると現実的に難しい。


■ 院内感染を防ぐ事は難しい ■

患者が事前にコロナ陽性である事を知っていいれば、コロナ患者用の完全防護でスタッフの院内感染を防ぐ事が出来ます。

しかし、一般的な病院に緊急で入院して来る患者が、「隠れコロナ」で入院後にコロナ陽性が判明した場合、院内感染を防ぐ事は相当に難しい。PCR検査の結果は少なくとも1日は要しますが、その間、患者を放置する事は出来ません。疾患や怪我の適切な処置をして、病室に収容します。

この際、スタッフや病室に余裕のある病院では、コロナ陰性が確認出来るまで、個室の収容して、スタッフも完全防護で接すれば院内感染のリスクは低減できます。

しかし、急患を受け入れている病院では、こんな事をしていたら個室がすぐに満床になってしまいますし、防護服をいちいち着たり脱いだりしていたのでは、スタッフの仕事に支障が出ます。

結果的にある程度のコロナリスクは承知で、出来る限りの範囲内でコロナ対策と患者への対応を同時に行う選択しか医療機関に残されていません。運が悪ければ、患者の中にコロナ感染者が紛れており、職員や同質の患者が感染する・・・。


■ 調べなければコロナじゃない ■

病院経営者もバカではありませんから、対策は講じます。

1)発熱患者は最初から受け入れしない
2)入院後に発熱が見られてもPCR検査をしない

個人病院ではだいたいこういう対応をしていると風の噂で聞いています。疾患の症状にもよりますが、昨今の入院日数は短くなっています。多少発熱が見られても、コロナは毒性が弱いので、ほとんどの人が普通に退院してしまいます。

日本政府のコロナの初期対応と同様に、PCR検査をしなければ、コロナは存在しなくなります。

■ コロナ患者は当然たらい回しになる ■


PCR検査が陽性の患者、或いは明らかにコロナと思しき症状がある患者が、医療機関にたらい回しに合って亡くなるケースが大きく報道されています。15回も病院に問い合わせてようやく隣の市の病院が引き受けてくれた例なども報道されています。

コロナ患者を受け入れている民間病院は限られているので、どこもコロナ病床は満床に近い。軽症患者を受け入れた結果です。コロナ患者を受け入れている病院でも、キャパはそれ程多くありません。経営を考えたら一般の患者の診察を止める訳にはいかないからです。ですから、貴重なスタッフや医療資源をコロナ患者に当てるいは限界が有、当然、コロナ病床の数も限られます。その貴重か病床を軽症患者が占有しているので、病院側からは患者を押し付けて来た保健所に不平が出ています。「軽症者ばかり送り込むな!!」と。


■ 軽症者も病院に収容しろと騒ぐ世間 ■

政府も厚労省も軽症者は自宅療養でも構わないと言っていますが、世間がそれを許しません。石原議員が軽症で入院したら、「特権だ!」とか、「我々は何故入院出来ないのか!!」と頭の弱い人達が大騒ぎしています。

健康な人にとってはコロナは風邪程度の症状ですから入院の必要はゼロです。自宅で暖かにして、消化の良いものでも食べて、ネットで『鬼滅の刃』でも観ていれば、最終話に辿り着くまでに症状は軽くなっています。2週間も時間があるのですから、ほとんど症状が無くなっても未だ自宅に居なければなりません。『呪術廻戦』を全話観て、『約束のネバーランド』の一期を観終わる頃に、ようやく自宅軟禁から解放されます。

病院に入院した軽症者も同じです。皆さん、ベットで日がな一日、スマホを操作していると看護師がネットで嘆いています。


■ 健康な人の能動的コロナ追跡を止めた自治体 ■


軽症や無症状のコロナ患者を掘り出していたのでは、医療が崩壊してしまうので、緊急事態宣言下にある自治体では、若い人の能動的追跡調査を止めてしまいました。

新型コロナウイウルスは風邪の一種ですから、冬季には市中感染が広がり、街中に感染者がウヨウヨ居ます。能動的検査は市中感染の一部をランダムに調査するだけに過ぎません。既にクラスターの追跡など無意味なのです。

感染者が多い自治体では、高齢者やハイリスクの方に限り、追跡調査を実施しています。これならば重症化リスクの高い人を優先出来るので効率的です。しかし、頭の弱い人達が「PCR検査を減らすのはケシカラン」とまたもや騒ぎ立てます。


■ 9000円で唾液検査をするクリニックに問い合わせが殺到 ■

コロナで患者が減ったクリニックなどは、生き残りの手段としてコロナのPCR検査を大規模に実施し始めました。中には「唾液を送るだけでコロナのPCR検査を実施。費用は9000円」なんてTVーCFまで流す所も。ここは、問い合わせが殺到しているそうです。

以前は仕事などで海外渡航の必用のある人などが受けていた民間のPCR検査ですが、今では不安に駆られた頭の悪い人が殺到している様です。バカだよね・・・コロナって知らない方が本人も周囲の人も幸せなのに、コロナと判明した時点で、「あ、私、死ぬかも知れない」って恐怖に怯え、家族は仕事に行く事も出来ず、職場では「あいつコロナを持ち込んだかも知れない」って後ろ指を指され・・・。こうして免疫が落ちると、コロナに負けてしまう人も出て来ます。

これらの民間クリニックはPCR検査の結果を本人と保健所に連絡するだけ。保健所は仕方無ないのでPCR検査の陽性者に連絡を入れますが、不安にかられた陽性者は「なんだか熱が高くて、息切れもします。動悸も激しいです」なんて有りもしない症状を訴える。慌ててコロナ病床に収容していると・・・本人はピンピンしている。・・・そりゃ、病院もブチ切れるよね・・。「軽症者ばかり送り込んでくんじゃねぇーーー!!」って。

■ そもそも街中にコロナ様症状の人が居ない ■

新型コロナウイルスが武漢で発見されるより以前より世界に広がっていた事は遺伝子情報から明らかになっています。2019年の9月頃には遅くとも世界に広がっていた。

私が仕事に伺っている会社では、2019年の12月頃から「乾いた咳」をして「発熱で赤い顔」をする若者達が大勢居ました。インフルエンザを疑って病院で検査を受けても皆さん陰性で、咳をゴホゴホしながら職場に出ていらっしゃいました。中には「咳喘息」と診断されてステロイドを処方された方も居ました。

私も2013年の1月13日に、自転車に乗っていて、急にダルくなりました。100km程度のロングライドを楽しみにして居ましたが、急遽千葉市内から引き返し、千葉港にある「ポートタワー」で『きみと波に乗れたら』の聖地巡礼をして浦安に戻りました。その夜、節々が痛み39度の発熱が有りましたが、翌朝には解熱していました。「変なインフルエンザだね」と家内と笑い合ったのですが、その後、一月ほど、乾いた咳が続きました。

私は左の気管支が弱いので、風邪の後に咳が続く事は良く有ります。ただ、その場合は痰を伴う咳で、寝込みと、寝起きに咳が集中します。しかし、この時の咳は、日中も続き、痰を伴わない乾いた咳でした。

2019年の1月から3月に掛けて、同様の咳をする人が電車の中に大勢居ました。中には赤ら顔で明らかに発熱している人も。この頃、日本では新型コロナウイルスの市中感染は起きていないとされていたので、誰もそれが新型コロナだとは想像もしなかった。(私はかなり確信していましたが)

3月の末頃、そろそろ世間も新型コロナに相当に警戒する様になった時期に、千葉県の南部の御宿まで自転車で行って、御宿駅から輪行で帰ろうとした時、駅の待合室で中年の女性が激しく咳き込んでいました。あきらかにアイツの咳です。発熱のある様で、前髪が額に汗で貼り付いていました。これは危険だと・・・待合室を離れたのを覚えています。

3月末から激しい咳と発熱をした人を電車の中では見かけなくなりましたが、5月になって欧州から変異ウイスるが持ち込まれたと言われる頃、電車の中で咳をする人が増えた来ました。この頃、現場で一緒になった電気屋さんが咳がひどくて、その場に居た人達が「お前、コロナじゃないよね」なんて冗談を言っていましたが・・・絶対に新型コロナです。まあ、そんな人と一緒に仕事をしたり、電車に乗ったりしているのですから、普通に生活をされている人がコロナウイルスに感染しない訳が無い。ただ、8割以上の方は風邪程度の症状か、無症状なので、新型コロナに感染した事すら知らずに現在も過ごしています。


■ 何回でも感染するコロナウイルス(風邪ウイルス) ■

普通の風邪は毎年でも罹りますし、1シーズンに繰り返し罹かる事も有ります。風邪ウイルスは抗体が出来にくいので、体調を崩して免疫が低下すると再感染する事も有ります。

新型コロナウイルスも感染しても抗体が出来にくいので、免疫が低下しれば何回でも感染します。だって、新型コロナウイスは他の普通の風邪ウイルスと同族なのですから。

抗体が出来にくいのは毒性が低いから。感染しても抗体を作るまでも無くT細胞やマクロファージなどに撃退されてしまいます。これを自然免疫と呼びます。この場合は「無症状の感染者」と呼ばれる状態になりますが、これは感染学的には「感染」では無く「感作」と呼ばれる状態です。ウイルスが体内で増殖する事が出来ずに撃退されます。これでは抗体も作られません。

しかし、一回目の感染でメモリーT細胞(感作して記憶細胞となったT細胞)が作られ全身の臓器に分布しているので、二回目の感染ではメモリーT細胞が速やかにウイルスを撃退します。

ツベルクリン反応などはメモリーT細胞による炎症です。アレルギー反応として現れる事も有ります。、


■ 無症状の人はウイルスを排出しないのは世の常識 ■

私達が普通に生活する限り、新型コロナウイルスは何回も体内に侵入して来ますが、メモリーT細胞が作られていれば、ウイルスは体内で増殖する事は出来ません。この場合は症状すら出ないので私達はウイルスが体内に侵入したという認識を持ちません。

しかし、PCR検査は鼻毛に付着した6個のウイルスでも「陽性」認定してしまいます。さらに、免疫細胞に貪食された後にウイルスに残骸も陽性として検出してしまいます。

ですから「PCR陽性者」が全て感染者としてウイルスを排出する訳では無く、無症状の人に殆どはウイルスを排出しません。これは武漢市が大規模に調査をして証明しています。無症状のPCR陽性者の歯ブラシや櫛、トイレの周辺、ドアノブ、エレベーターのボタンなどのウイルスチェックをしましたが、全てウイルスは検出されませんでした。

中国は無症状のPCR陽性者を「感染者」にカウントしていません。これをしてチートと攻撃するネトウヨは多いのですが、ウイルスを排出しない人を感染者としてカウントしない事は当然の事と言えます。これ、感染学でも「感作」として「感染」とは別物とされています。


■ 免疫が低下した高齢者や、二日酔いや過労で自然免疫が低下すると感染する ■

健康な人では細胞免疫が活躍して、一回、感染して風邪様の症状が出れば、その後は感染すらしない新型コロナウイルスですが、ウイルスが変異すると感染する事が有ります。メモリーT細胞がウイルスを認識出来なくなる為です。

インフルエンザに罹ってしっかり抗体を獲得しても、数年後にウイルスが変異すると、再び感染して苦しい思いをする事と同じです。しかし、ウイルスの型は似ているので、重症化する事は有りません。スペイン風邪はかつて多くの人に命を奪いましたが、その後は単なるインフルエンザの仲間入りをしています。人々がかつての感染である程度の免疫を獲得しているからです。

同様に一度新型コロナウイルスに感染して風邪様症状になった方は、ウイルスが変異しても重症化はしません。又、風邪の様な軽い症状が出るたけです。


ただ、高齢者で免疫が低下していたり、二日酔いや過労で免疫が低下している時は、以前に感染していても、再び感染するリスクが高まります。私も風邪をひく時や、インフルエンザになる時は絶対に酷い二日酔いになった時です。或いは、過激な運動をして免疫が低下した時。

「マラソンランナーは風邪をひきやすい」と言われますが、体脂肪が少ない事も原因ですが、何よりも激しいトレーニングで免疫が低下している事が最大の原因です。


■ 最早、新型コロナウイルスは普通の風邪になっている ■

2019年9月に日本に新型コロナウイルスが侵入して、2020年の1月から3月に大流行していますが(PCR検査をしていないので流行は無い事にされている)、既に私達に殆どはウイルスに一回は感染して、何らなの免疫を獲得しています。

ですから、PCR検査で大量の「感染者」が発見されているにも関わらず、街中で咳をする人すら殆ど見かけません。そう、新型コロナウイルスは「単なる弱い風邪」になってしまったのです。


■ 籠っていた人達が犠牲になっている ■

新型コロナウイルスが単なる風邪になってしまったので、高齢者施設や病院に簡単に入り込む事が出来る様になりました。軽い風邪様症状を呈していても、発熱が37℃以下だと、人々はそれが新型コロナウイルスの感染だと認識しないからです。

ですから、医療関係者も介護職員も自分が新型コロナウイルスに感染したという認識を持たないまま、職場にウイルスを持ち込みます。そして、これまでウイルスに触れていなかった免疫の低下した高齢者が感染してお亡くなりになる。

全国ニュースでは、感染者数と死者数しか報道されませんが、地方紙は死者の発生した施設名を公表しています。死者の殆どが高齢者施設と病院で発生し、年齢も80才以上が殆どです。


新型コロナウイルスが単なる風邪となった事で、限界体制を敷いていた病院や高齢者施設にも容易に侵入出来るようになり、それらの施設で一番弱い人達の命を奪っています。しかし、侵入するのがインフルエンザの場合の方が死者は多い。

新型コロナウイルスはインフルエンザの感染を抑制しているので、結果的に高齢者施設でも通常の年よりも死者は減っています。昨年1年で日本ではインフルエンザと肺炎の死者が3万人程度減少しています。一方でコロナで亡くなった方は昨年は3千人程度ですので、昨年は例年よりも2万7千人も人が死ななかった。これは高齢者施設や病院でも同様です。

・・・統計的には新型コロナウイルスによって死者が減り、日本人は健康になってしまった・・・。


■ ただの風邪に緊急事態宣言を出すコメディー ■

緊急事態宣言が1か月延長になりましたが、「ただの風邪になった準新型コロナウイルス」への対策としては、大げさすぎます。ゴキブリ一匹殺すのにバズーカー砲をぶっ放すのと同等程度には滑稽で笑えます。

台所でゴキブリ相手にバズーカー砲を発射したら、家の半分は吹っ飛びますが、ただの風邪に緊急事態宣言を発出していたら、経済の半分が吹っ飛ぶでしょう。

まさに、笑えないコメディーを見せられている気分です・・・ダウンタウンの番組を観ている気分になるのは私だけでしょうか・・・。

雪の丹沢・・・蛭ヶ岳ピストン

2021-02-01 09:41:00 | トレッキング/旅行
[[youtube:wpmAqA0-Imw]]


先週の木曜日、東京でも雪がチラつきました。
翌日、仕事先のオフィスの窓からは薄っすらと雪をまとった丹沢が遠望出来ました。

もう、居ても立っても居られずに、
帰宅途中に登山ショップに寄ってチェーンスパイクを購入。
ついでに勢い余った特価になっていたハードシェル(もどき)も購入。

土曜日の朝は2時に目覚めて、始発の時間を待ちました。
丹沢の玄関口、渋沢駅に向かう電車は、町田からは酷寒地獄。
外気温-3℃の中を、コロナ対策で窓を開けて走行しているのですから・・・。
乗客は元旦の早朝に初詣に行くような防寒対策バッチリの服装をしています。
これで良く誰も窓を閉めようとしないものだと、
決まり事に従順な日本人に感心したり、呆れたり・・・。

学生時代は丹沢は地元だったので、雪が降った翌日は授業をさぼって
誰も踏んでいない雪に足跡を付けに行っていました。
当時は登山用品も登山靴も持っていなかったので、
ダイクマ(神奈川県人にしか分からないかな)で手に入れた7000円のダウンジャケットと、
運動靴で、蛭ヶ岳までを踏破していました。さらに表尾根からヤビツに降りていた。
今思うと何と無謀な・・・。

55歳になった現在は、大倉から蛭ヶ岳のピストンで精いっぱいでしょう。
8時に大倉のバス停を出発して、多分ノンストップで歩いても下山は日没ギリギリでしょう。

大倉尾根は標高1000mを越えた辺りから登山道に雪が現われました。
早速、チェーンスパイクを装着しましたが、これ便利。
雪が無い場所でも外さなくても歩けます。

汗はかかないだろうと侮って、飲み物はお茶にしましたが、これが失敗でした。
薄いフリースでファスナー全開で登っても、汗が滴る程。
塔ノ岳の手前から足が攣り始めます・・・。

ただ、足が攣ったまま行動し続けるのは自転車で慣れています。
下手に立ち止まって筋肉が冷えると、余計に足攣りはひどくなる。
騙し騙し歩きながら、マグネシウムのサプリメントで回復を待ちます。

塔ノ岳に着いた頃には、結構調子も上がって来たので、
一休みせずに、そのまま丹沢山を目指します。

多くの方が塔ノ岳から帰ってしまいますが、
丹沢の真骨頂は丹沢山から奥の稜線です。
もう、丹沢山から100m進んだだけで「異世界」に入った気がします。
富士山をずっと眺めながら、鎖場もある急な稜線を上り下りすると
「登山」の気分が盛り上がります。

丹沢山から蛭ヶ岳まで距離にして3.5km程度ですが、これがキツイ。
積雪しているので、さらにハードモードです。

結局、蛭ヶ岳で30分休んでカップラーメンを食べただけで、
後はノンストップで大倉と蛭ヶ岳をピストンします。距離にして26km。

大倉まで3kmの地点で山の稜線の向こうに太陽た沈み、
樹林の下は薄暗くなりましたが、どうにかヘッドライトを出す事も無く
大倉のバス停まで辿り着きました。
最後の2kmは小走り。

55歳でも結構イケルじゃんなんて思っていましたが、
翌日は盛大な筋肉痛で、駅の階段が鎖場に思える程・・・。


寒くなってしばらく登山をしていませんでしたが、
チェーンスパイクとハードシェル(もどき)というアイテムを手に入れたので、
また「異世界」の旅に出かけたいと思います。


緊急事態宣言の街中を離れ、ほとんどすれ違う人も居ない山へ行くのは
コロナなど怖くもないけど、周囲に合わせて窮屈な思いをしている私にとっては
最大のリフレッシュとなりました