前半は見ていて「なぜこんな話を映画にするのだろうか」という疑問が大きく、ちょっと退いてしまっていた。下手ではないけど、重いばかりで、暗い話を真面目に取り上げ、しかもお決まりのストーリーをなぞるだけ。かなりしんどかった。
しかし、普通の映画ならもうここで終わり、と思わせるところから、この映画は思いもかけない粘り腰を見せて、今まで映画やテレビが描かなかった地平へと、僕たちを連れて行ってくれる。
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キネマ旬報関西読者会から送られてきた今年公開された映画のリストを見てため息をつく。数えたら日本映画が279本。外国映画が497本もあった。よくもまぁ、こんなにたくさんの映画が(とりあえずは)スクリーンにかかったものだ。
関西未公開作は、まだまだあるし、劇場にかからず、DVD公開のみの映画はその数知れず、トータルすると1000本なんて軽く越えているはずだ。(2000本といわれても驚かない)
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なんとも不思議な気分にさせてくれる家族劇。ウエス・アンダーソン門下の新鋭ノア・バームバックのデビュー作。
1986年。ブルックリンを舞台に、作家夫婦の離婚から始まる兄と弟の受難劇。父を尊敬する16歳の兄とアルコール依存症になる12歳の弟。売れっ子作家の母と、かっての有名作家の父。4人の織り成す物語はとても刺激的だ。
何がこんなに面白いのか、よくわからない。自分の考えをしっかり持ち、それを . . . 本文を読む