大阪城の地下には、なんと大阪国会議事堂というものがある。大阪国200万の民が大阪城の集結。大阪全体の機能停止。プリンセスの失踪からドラマは怒濤のクライマックスに突入する。万城目学渾身の大作である。
こんなふうに書くとなんだか凄い超大作で、SFスペクタクル巨編に見えるのだが。だが、実際はそうではなくて、なんだかしょぼい話で、それが彼の狙いでもある。400年間の潜伏期間を経て日本対大阪の戦争が始 . . . 本文を読む
最初は「なんなんだ、これは?」と思った。読みながら、「ふん、ばかばかしい」と思った。だいたい天狗とか狸とかが出てきて、人間を化かしたり、そんなふざけた小説を読んでどうする?と思った。今までも充分バカだったけど、今回の森見はいつも以上にすごい。なんか、あほらしくてこんなものを読んでいる自分って、どこまでヒマ人なのだ、と反省しきり。本当は今、けっこう忙しいのに、こんなもので時間を使うなんてありえない . . . 本文を読む