なんとも不思議なお話だ。淡いタッチで描かれるこの少年少女の物語は、まるで児童文学なのだが、必ずしも子供のために書かれた小説というわけでもない。最初はひらがなばかりで、字も大きいから児童書だと思った。でもなんだか違うみたいだ。まぁ、分類なんて本当はどうでもいいのだが。
すりばち団地の底にあるボタンの謎。それを解き明かそうとする3人の男女。彼らはまだ子供だがいろんなことをちゃんと考える力がある。 . . . 本文を読む
ずっと大阪に住んでいるけど、阪急今津線には乗ったことがない。たぶん。もしかしたら何度かは乗ってる気もするが、はっきりした記憶はないのだ。阪急電車には何百回も、もしかしたら何千回も乗っているにもかかわらずである。ここは大阪の(というか、兵庫県だが)エアポケットみたいなエリアだと痛感する。
とても上手いところに目をつけたものだ。誰も知らないこの場所で起きたどうでもいいようなことを描く。そのたわい . . . 本文を読む
賛否両論のとんでもない映画を、ようやくDVDで見た。本当は劇場で見たかったのだが、なんだかお金が惜しい気分だったのでやめた。シルベスター・スタローンの意地を見せ付ける映画をわざわざ劇場まで追いかけていくほど暇ではないし。かといって無視するほど、白状でもない。
『ロッキー』で本格デビューを果たしアメリカンドリームを体現したスタローンのもうひとつの大ヒットシリーズである。『ロッキー・ファイナル』 . . . 本文を読む
先日TVで『いきうめ短編集』を見た。劇場中継ってなんか集中して見れないから、好きではないのだが、全く飽きさせない。ラストまで見てしまった。作品自体のおもしろさもあるのだろうが、短編集というのが、よかったのだろう。このくらいなら集中力は持続する。TVで映画を見る以上に芝居をTVで見るのはしんどい。生の舞台とあまりに落差がありすぎるからだ。ストーリーを伝えるだけならTVでも充分出来るが、舞台はストー . . . 本文を読む
久々のエレベーター企画である。大阪での公演はしばらくなかったからとても寂しい思いをしてきたけど、ようやく外輪さんの新作が見れてうれしい。残念なのは本作が6人の女優による6本の作品だったということを事前に知らされず、僕は3プロが同じ演目だと思っていたため、当然のように大野さんの出演するプログラムを見るように予定を入れてしまったことだ。3プロがすべて別の作品だと知っていたなら、なんとかして時間を遣り . . . 本文を読む