習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

原田マハ『生きるぼくら』

2013-04-08 20:18:38 | その他
 かなり今、心が弱っているだけに、こういう小説が、実際以上に心に沁みてくる。これは先日読んだ誉田哲也『幸せの条件』に続く「農業もの」だ。主人公はあの小説と同じで、24歳。但し、こちらは男だが。まぁ、そんなことはどうでもよろしい。どちらも稲作を通して今までの生き方を見つめ直す、という話だ。都会で生活することで、疲れてしまった現代人にとって農業は夢の世界の出来事なのか。現実はこれらの小説で描かれるよう . . . 本文を読む
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『千年の愉楽』

2013-04-08 20:04:34 | 映画
 中上健次の世界を若松孝二が描く。『連合赤軍』(正確には『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』だが)以降むかうところ敵なしの勢いで驀進してきた若松監督の遺作になってしまった作品である。生きていたならこの後もまだまだ新作を続々と作り続けていたはずだ。だから、この作品は彼の到達点ではない。ただの通過点に過ぎなかったはずなのだ。でも、これが最期になった。しかも、なぜかこういう文芸映画のような作品である。 . . . 本文を読む
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『相棒シリーズ X DAY』

2013-04-08 19:59:25 | 映画
相棒シリーズ、なんていうタイトルで1本の映画が作られることに驚く。それくらいにTVシリーズ『相棒』は人気番組なのだろう。しかもこのスピンオフ作品は水谷豊がほとんど登場しない。もちろんスピンオフなのだから本来の主役が出る必要はない。脇役であるキャラクターをメインに据えて、同じ世界観のもと作品を作るのだから、当然だろう。だが、こんなにも地味なキャスティングで大丈夫なのかと、僕のような門外漢はいらぬ心 . . . 本文を読む
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