この夏のビッグ・ムービー、その最後を飾る『スーパーマン』の新作の登場だ。こんなにも続々と大作映画が並ぶ夏も珍しい。しかも、製作費が100億とか200億とか、もう想像もつかないビッグ・バジェットが並ぶ。そんな中にあっては、日本映画の『ガッチャマン』なんて吹き飛んでしまって当然だろう。公開する時期が悪すぎたのだ。同じようなライバルが並ぶこの時期に登場してハリウッド大作に勝つためには、もっといろんな仕 . . . 本文を読む
扱うテーマは面白いし、興味深いのだが、描き方があまりに単純すぎて、底が浅い。ミステリ仕立てで、どこに話が向かうのか、わかりにくいのも悪くはない。ちゃんと話に引き込まれるから。だが、いかんせん緊張感がなさすぎ。演出が単調だし、(それはフラットな照明、音響の指示も含めて)この種の芝居に必要な「はったり」がまるでない。この手の芝居には、不安を煽りつつ、いろんなところにミスリードしていきつつも、やがて核 . . . 本文を読む
作品世界が思ったようには広がらないで、反対に閉じていく。設定された話以上のものがここにはないのだ。これはきっとおもしろい話のはずなのに、そうはならないのはなぜだろうか? そこが今回の一番の問題点だろう。
これもまた、いつもの岩橋ワールドなのだが、今回はあまり乗れなかった。その理由は先に書いたとおりだ。ただ、それだけなのだが、それはかなり、大きな要因となるだろう。結構微妙である。今回、女たち . . . 本文を読む
2年前の『わんころが揺れ雲をめぐる冒険』の続編。この微妙なタイトルの差異。中島悠紀子さんは再演でも、続編でもないもうひとつの『わんころ』の物語を目指す。今回は前作で描けなかったその先を描く。進化した『わんころ』の行き着く先はどこにあるのか。
阪神大震災を描く。あの頃少女だった中島さんにとって、あれはいったい何だったのか?まずそこから始まる。神戸にいながら被災したわけではない。自分たちの周辺は . . . 本文を読む
集英社文庫のオリジナル作品。2012年の夏に出版されて今年の「ナチイチ」の1冊にも選ばれている。今回うちの学校でナチイチの本を大量に購入したから、その中から、まだ読んでないし、少し興味深い作品をピックアップして読んでいる。これで5冊目。普段は文庫は読まないのだが、久しぶりに文庫で読むと、楽。かばんが重くならないから持ち運ぶが便利だし。でも、新作を中心にして読書しているからなかなかそうはうまくいか . . . 本文を読む