作品世界が思ったようには広がらないで、反対に閉じていく。設定された話以上のものがここにはないのだ。これはきっとおもしろい話のはずなのに、そうはならないのはなぜだろうか? そこが今回の一番の問題点だろう。
これもまた、いつもの岩橋ワールドなのだが、今回はあまり乗れなかった。その理由は先に書いたとおりだ。ただ、それだけなのだが、それはかなり、大きな要因となるだろう。結構微妙である。今回、女たちがいなくなった世界、という設定がまずある。そこに、ひとりの女が登場する。そこから話は始まるのだが、その理由を遡るはずが、彼女は置き去りにされたまま、女たちがいる場所を目指す話と、彼女の話であるはずの女たちだけの世界の話が並行して描かれていく。別にそれ自体は悪くはないけど、では、それで何を描こうとしたのか。それがなんだかよくわからなくなるのだ。それって、大問題でしょ?
最初の設定が逆転するのは、面白いはずだが、基本設定を置き去りにして暴走するのは如何なものか。しかも、結局は、最初のところに戻ってきて、これでは何ひとつ「お話」は描かれていない。種の継承が断たれること。要するに人類が絶滅してしまうこと。それが何を生むのか。男でも女でもいいけど、どちらかだけになると、その先が失われる。そんな当然のことを出発点にして岩橋さんはどこに向かうドラマを見せようとしたのか。それがよくわからないから、芝居にまるで乗れないという事態に陥る。かわいい女の子とたちと、むさくるしい男たちという対比だけでは、話は成り立たない。
これもまた、いつもの岩橋ワールドなのだが、今回はあまり乗れなかった。その理由は先に書いたとおりだ。ただ、それだけなのだが、それはかなり、大きな要因となるだろう。結構微妙である。今回、女たちがいなくなった世界、という設定がまずある。そこに、ひとりの女が登場する。そこから話は始まるのだが、その理由を遡るはずが、彼女は置き去りにされたまま、女たちがいる場所を目指す話と、彼女の話であるはずの女たちだけの世界の話が並行して描かれていく。別にそれ自体は悪くはないけど、では、それで何を描こうとしたのか。それがなんだかよくわからなくなるのだ。それって、大問題でしょ?
最初の設定が逆転するのは、面白いはずだが、基本設定を置き去りにして暴走するのは如何なものか。しかも、結局は、最初のところに戻ってきて、これでは何ひとつ「お話」は描かれていない。種の継承が断たれること。要するに人類が絶滅してしまうこと。それが何を生むのか。男でも女でもいいけど、どちらかだけになると、その先が失われる。そんな当然のことを出発点にして岩橋さんはどこに向かうドラマを見せようとしたのか。それがよくわからないから、芝居にまるで乗れないという事態に陥る。かわいい女の子とたちと、むさくるしい男たちという対比だけでは、話は成り立たない。