小高知子さんと関角直子さんによるユニット。無理しないのがいい。もちろんそれは手を抜いているのとは、まるで違う。手垢のついた言葉にすると、「等身大の」なんて言い草になるのだが、そういう力の抜け方が、こういう芝居には大切なのだ。どうしても、これはくさい芝居になる。こういう素材を扱うと、鼻につくことが多い。しかも、若い子がすると、独りよがりなものに為りがちだ。自己陶酔なんかされると、恥ずかしくて見てら . . . 本文を読む
この小さな本(サイズが普通の本より少し小さくてかわいい)が描く6つの物語は、20年という歳月の重みと、その間に起きた2つの大きな災害を通して、我々が生きた(生きる)時代の意味を問い質す。6話からなる短編連作集だ。それぞれのエピソードが、6人の大学時代の仲間たちを主人公にする。阪神大震災と東日本大震災を体験した世代(要するに我々なのだが)が、震災の影響を直接受けたわけではないけど、でも、その痛みを . . . 本文を読む
去年の夏以来、久々に金蘭の芝居を見ることが出来たのがうれしい。しかも、これだけの大作だ。難しい題材に取り組んで、確かな成果をあげるのは、彼女たちの得意技で、敵が(台本ね)手強ければ、手強いほど、彼女たちは燃える。それって、きっと顧問の山本先生の指導であり、彼の姿勢なのだろう。作品を自分たちのスタイル(土俵)へと引き寄せて、解釈(咀嚼)していく。しかも、それが、とても素直で謙虚。そこが、彼女たちの . . . 本文を読む