『4月の長い夢』がとても好きだったから、中川龍太郎の作品は見ることにした。宮下奈都の原作が大好きで、期待したのだけど、映画は同じお話なのに、なぜだか心惹かれない。だいたいこの小説はお話で見せる小説ではない。彼ら二人のたたずまいだけで見せる。映画も同じように彼らふたりをたたただ見守る。何もないお話だ。
繰り返される日常。彼女は毎日起きた時に前日の記憶を失うから、文字通り同じことを繰り返すしかないの . . . 本文を読む
この世界は壊れ始めた。コロナの影響でそんなふうに思える昨今で、何もしたくないし、もう以前のような生活は取り戻せないかもしれないと不安になるそんなときに、この小説はぴったり寄り添う。なんだか、今の時代を予見したような小説だ。読みながら、先がこんなにも気になったのは久しぶりのことだ。
このお話のラストがどこにたどり着くのかが気になり、一気読みしてしまった。子供の頃、マンションの13階 . . . 本文を読む
この作品は「真夏の太陽ガールズ2020」の代替公演として上演された。まず、今年は「真夏の太陽ガールズ」が上演できなかったことは悔しいけど、それでも諦めず、こういう形での公演を実施したオカモト國ヒコとBALBOLABOチームは凄い、ということを言いたい。そこには、何があっても芝居をする、という強い意志を感じる。簡単ではない。だけど、やり遂げる。軽やかなフットワークを見せるこの芝居を持ってくるところも . . . 本文を読む