こんな内容の映画が商業映画として作られるのは驚きだ。しかも、一応は高校生のキラキラ青春映画の体を成している。だけど、これはそんなお話ではない。恋愛は描かれないし、部活で青春を謳歌するわけでもない。だいたい文芸部、ってどうよ。しかも、部員はいない(2人だったけど、一応4人)し、活動はしないし。小説を書く、というのがメインストーリーで、でも、それだけでは、お話にはならない。では、そこにどういう仕掛けを . . . 本文を読む
「シンデレラ」をひらがなで書くとなんだかあまり綺麗な印象を与えない。「しんでれら」は「死んでれら」に見える。「あいつ、もう死んでれら」って感じね。なんだか禍々しい。劇中の青い目の肖像画も気味が悪い。この映画はある種のホラーなのだろうけど、お話自体も、その描き方も中途半端なので、それも気味が悪い。何をしようというのか、よくわからない。ラストだってイメージでしかないのだけど、何も言わないまま終わるので . . . 本文を読む
シカクは写真のフレームで、視覚で捉えられたその四角に切りとられた死角には何があるのか。何が映っていたのか。仕事を辞めてカメラマンを目指すことにした男が、その最初の被写体として従兄弟と祖母を選んだのは、たまたまだったかもしれない。その夏、帰郷して彼らが暮らす家に行った。高齢の祖母の面倒をひとりで見ているハル。一浪して今年大学に入ったけど、祖母の世話のため十分な学園生活を送れない。でも、彼は文句一つ言 . . . 本文を読む