2019年の映画。越川道夫監督作品。こんな映画が作られていただなんて知らなかった。鹿児島県の最北端、長島島を舞台にした町おこし映画の1本なのだが、単なる島のPR映画ではなく、特別養子縁組を巡る産みの母親と育ての母親(と、その家族)の物語で、同様の題材を扱った河瀨直美監督の傑作『朝が来る』よりも1年以上早く作られている。作品の完成度でも見劣りはしない隠れた傑作だった。(僕が知らなかっただけなのかもし . . . 本文を読む
『一年の初め』や『ヤンヤン』のチュン・ヨウジェ監督の最新作。今回も痛ましい映画だ。人の心の襞に分け入って、さりげなくそのまま提示する。確かに主人公に寄り添うけど、そこにはある種の距離もある。その距離感が絶妙だ。主人公の青年がなぜ少年とその祖母にそこまで関わるのか。恋人だった男の息子と母親だから。死んでしまった恋人への罪滅ぼしのため。いろんな理由をつけることは簡単だ。だけど、そんな簡単な理由で説明は . . . 本文を読む
他人に興味がない。人とつきあう必要も感じない。できないことはできないと言う。やりたくないことはしない。なんだかめんどくさい奴、と思うだろう。でも、そんなの彼女の勝手ではないか。別に誰かに迷惑をかけているわけではないし。でも、寂しくないのか、とか、可哀そうにとか、周りからいらぬおせっかいや干渉をされる。余計なお世話だ。ただ、自分のペースで生きていたいだけ。
すごいな、と思う。強いな、とも。なかなか . . . 本文を読む