これもまた(『ノベンバー』に続けて見た)なんだか不思議な映画だ。中国のチャン・リュル監督が久々で中国映画を撮った。韓国映画ではなく中国映画なのだが、『福岡』に続いて今回もまた日本が舞台で、幻想的な風景が描かれていく。もちろん不思議なのはそれが理由ではない。シュールなタッチなのか、描き方が中途半端なのか、よくわからないくらいの微妙な匙加減なのだ。しかも、それはなんとなくこの作品自体のテイストで、魅力 . . . 本文を読む
こんな映画をよく作るな、と感心する。モノクロで描かれるのは幻想的で甘美な映像。のはずだったのに、なんと冒頭から驚くしかない。へんなロボット(動く農器具)が出てきて牛を連れ去る。空中を飛んでいく牛さん。あれはなんなんですか、と唖然とするのだが、これは牛泥棒なのだ。めでたしめでたし、という感じでワンエピソード終わり。えっ?これはなんなんですか、と思う間もなく、短いエピソードが羅列する。現実と幻想の淡い . . . 本文を読む
関西では最終上映になるであろう日にようやく見に行く。オムニバス映画はあまり期待できないけど、このメンバーが「今、香港を描く」という企画に込められた意図が明確で、だからもしかしたらと期待したのだが、これが期待以上の作品で感動した。昨日、香港の若い作家たちが匿名で作った(実名を出せない、名乗れない!)ドキュメンタリーの傑作『理大囲城』を見た直後だから、この香港で生きてきて香港映画界を牽引してきた香港を . . . 本文を読む