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映画・演劇のレビュー

『イーグル・アイ』

2008-10-23 00:19:44 | 映画
 たまに、こういうアクション映画を見てハラハラドキドキするのは精神衛生上とてもよろしい。いつも高尚な芸術映画ばかり見てる人には顰蹙ものの映画だろう。だが、見てて単純に楽しいよ。こういう映画は。さすがスピルバーグ印だ。話もよく出来ている。

 だが、ここまで壮大なクラッシュを見せられたら、さすがにやりすぎだろ、とも思う。劇場を出たときエレベーター待ちで、横にいたオバサン2人組が「何が映ってるのかすらわかりまへんでしたなぁ」と喋っていた。確かに。あまりに早すぎてよくわからないシーンもあった。話の展開も早すぎて年配の人にはなにがなんだか、かもしれない。次から次へと見せ場の連続技。アクションのつるべ打ち。息をつく間もない。お年寄りには刺激が強すぎて、心臓に悪いかもしれない。遊園地の過激なアトラクションに乗った気分だ。悪酔いしそうだ。

 最近の映画はこんな風にスピード命で暴走するものも多い。正直言ってたいした話ではない。情報化時代、誰もが監視されている。そんな中、主人公の携帯にいきなり指示があり、そのとおりにしなくては命が危ない。さぁ、どうする?

 いったい誰が彼に指示を出していたのか、という謎解きにはあまり興味は持てない。最初からそこにはあまり期待してなかった。それよりどこまでスピード感があるか、加速する展開のほうに期待した。さすがにこれでもか、これでもかのエピソードだ。疲れるくらいに手が込んでいるし、見せ場満載だ。

 2時間、確かに楽しかった。だが、それだけ。でも、それだけ、でいい。こういう安心して楽しめる娯楽映画もまた貴重だと思う。

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