地域の女子サッカーチームのコーチを引き受けたお父さんの奮戦記。1年間のさまざまな出来事を綴るだけではなく、自分がサッカーとどう向き合ってきたのかも、またそこで振り返る。少年時代、中学のサッカー部でどんな思いをしたのか、そのエピソードが、適宜挿入されていく。サッカーが大好きで、でも、上手くなくて、ずっと補欠で、そんな日々が、今の自分のお話(息子と娘のサッカーチームでの1年)と同時進行で描かれる。これはただのお父さんの話ではなく、サッカー大好き少年が、大人になって、もう一度少年時代を生きなおす話だ。しかも、中学ではなく、小学生時代を扱う。だって父親が子供と一緒にスポーツが出来るのって、小学時代しかない。そんな当たり前のことを改めて教えてくれる。
これはとりあえず、娘とのお話である。6年となった彼女のチームのコーチを引き受けてしまった。そのおかげで息子のチームの練習は見れない。そっちは妻に任せるしかない。というか、自分の休みの日がなくなる。次から次へと問題が続出する。保護者の理解と援助なくして地域のスポーツチームはありえない。だが、保護者の温度差は大きい。チームの監督やコーチは、子供たちのことだけではなく、保護者の想いまで汲まなくてはならない。でも、そこで得るものも大きい。
浦和レッズの熱烈なサポーターでサッカー命のサラリーマン(雑誌の編集者)である筆者の奮闘の日々が適度の距離感を保ちながら描かれていくのがいい。あまり熱くなられても困るし、醒めているようではこんなボランティアは出来るわけもない。娘の姿と自分の中学時代を重ねながら、チームの中心ではなく、補欠であってもいい。サッカーが大好きで、だから、一生懸命取り組むことに意味があるのだと断言できる。大切なことは勝つことではない。そんなことは付帯条件でしかないからだ。
これはとりあえず、娘とのお話である。6年となった彼女のチームのコーチを引き受けてしまった。そのおかげで息子のチームの練習は見れない。そっちは妻に任せるしかない。というか、自分の休みの日がなくなる。次から次へと問題が続出する。保護者の理解と援助なくして地域のスポーツチームはありえない。だが、保護者の温度差は大きい。チームの監督やコーチは、子供たちのことだけではなく、保護者の想いまで汲まなくてはならない。でも、そこで得るものも大きい。
浦和レッズの熱烈なサポーターでサッカー命のサラリーマン(雑誌の編集者)である筆者の奮闘の日々が適度の距離感を保ちながら描かれていくのがいい。あまり熱くなられても困るし、醒めているようではこんなボランティアは出来るわけもない。娘の姿と自分の中学時代を重ねながら、チームの中心ではなく、補欠であってもいい。サッカーが大好きで、だから、一生懸命取り組むことに意味があるのだと断言できる。大切なことは勝つことではない。そんなことは付帯条件でしかないからだ。