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永久允監督による中編映画に、そのドキュメンタリー(こちらは監督山西竜矢)をセットにして劇場公開された森田剛主演作品。2本続けて見る。そういうふうに見せることでこれは1本の長編映画になる。2本は背中合わせの作品であることはこのタイトルが如実に示している。
デス・デイって何か。バース・デイならわかる。お誕生日。みんなで祝う。おめでとうって。ではデス・デイは? なんとかやり過ごすしかない。あなたが死ぬ日。だけど今回のその日がデス・デイになるかどうかはわからない。この基本設定から始まって、ある年のデス・デイ。仲間と過ごした時間が描かれる。その友人たちのデス・デイ。恋人とのデス・デイ。デス・デイに結婚した日が彼女の死になる。
死ぬ日が決まっている人生は毎年その日が来る。やり過ごすしかない。48分の映画は全速力の日々を駆け抜けていく。映画が一瞬で終わった後、すぐにメイキング映画は始まる。もちろんみんな生きている。たった4日間の撮影だったらしい。永久監督以下スタッフ、キャストは全力で駆け抜けていく。『生まれゆく日々』というタイトルが指し示すものを追う。
だから2本の映画が背中合わせで、セットになって1本の長編映画になる。実に感動的な作品だった。