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映画・演劇のレビュー

『愛という名の悪夢』

2025-01-09 07:07:00 | 映画
昨年の夏に台湾で劇場公開されていた映画だ。滞在中だったので、少し気になったから見ようかとも思ったけど、もちろん日本語字幕がない。そんな状態での鑑賞は不安だったから断念した。きっとこれをノー・スーパーで見たならわかりにくかったことだろう。だいたい字幕があっても「えっ?」って感じの展開を見せるし。

3人の女のもとで揺れる男の心を描く恋愛映画である。ただしドロドロではなく、観念的なお話。リアルと妄想の狭間で揺れる。理想の彼女と出会い(見た目だけど)付き合うことに。しかし彼女は潔癖症で束縛がキツい。だけど最初はそんなところまで可愛く思う。

だけど、だんだん疎ましくなってきた。まぁ当たり前だろう。そこに高校時代の友だちと再会(お互い好きだった、みたい)することで恋心が再燃。ふたりはお互いのパートナーへの不満をぶつけ合い接近していく。

さらには(ここからがまさかの展開だけど)手が届くはずもない理想の芸能人の彼女と何故か恋人同士になっている世界に迷い込む。わけのわからない(悪魔のような)白うさぎ男(?)に導かれて並行世界にいる。そこでは夢のような現在がすごいスピードで展開していく。これは現実じゃないけど、そんな夢の実現を体感して、彼は自分の生きるべき現実世界を大切にしようと思う、というなんだかわからないけど、そんな教訓話に収束していく。

えっ!これでおしまいなの?って感じのラストである。おとぎ話として見るといい。3人の女性たちが3人とも別のタイプできれいな人ばかりでこれは男としては夢のお話だろう。これは心地よい悪夢の世界を堪能させてくれる夢のような映画である。たぶん。

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