これってつまらない。どうしてこんなにもゆる~い映画が評判になったりするのか、僕にはよくわからない。原作がベストセラーになったらしいがこの映画からは魅力は伝わらない。
一応犯人探しのミステリ仕立てなのだが、全く出来損ないでしかない。それにしても、主人公の2人がここまで魅力がないというのはどういうことか。竹内結子はただのでくの坊にしか見えないし、阿部寛もマンガでしかない。この2人がコンビを組んだならそこそこの映画がそれだけで出来そうなのに不思議だ。(でもデコボココンビのミステリ仕立てと言えば『トリック』なんてのもあるし、一概に安部ちゃんが出ていても信頼は出来ないが)
映画全体が醸し出す〈軽さ〉も今回は魅力にはならない。これなら反対にもっと重厚なタッチの方がよかったのではないか。7人の容疑者に対する2人の取調べも生ぬるい。だから、すこしも話が広がっていかないのだ。
それにしてもこんなにも底が浅い映画をなぜ作ったのか。中村義洋監督は前作『ジャージの二人』がよかっただけにがっかりだ。『アヒルと鴨のコインロッカー』だってあんなにおもしろかったのに。小さな作品の中では彼の個性は生かせれるが、こういう中途半端な大作の中では彼の個性は開花しないし、機能もしないのだろう。それってやはり題材の問題なのかな。よくわからない。
映画自体にリアリティーが全く感じられないから、緊張感が生じない。心臓を一度停止させてからもう一度蘇生させるというバチスタ手術も、そんなに困難なものには見えないから、このチームが、そこに感じる危機感とか、必死さとかが伝わってこないのは映画としては致命的だ。
スタイル、方法と題材の齟齬が決定的だ。シリアスな描き方で軽やかに見せたほうが効果的だったはずだ、と思う。
一応犯人探しのミステリ仕立てなのだが、全く出来損ないでしかない。それにしても、主人公の2人がここまで魅力がないというのはどういうことか。竹内結子はただのでくの坊にしか見えないし、阿部寛もマンガでしかない。この2人がコンビを組んだならそこそこの映画がそれだけで出来そうなのに不思議だ。(でもデコボココンビのミステリ仕立てと言えば『トリック』なんてのもあるし、一概に安部ちゃんが出ていても信頼は出来ないが)
映画全体が醸し出す〈軽さ〉も今回は魅力にはならない。これなら反対にもっと重厚なタッチの方がよかったのではないか。7人の容疑者に対する2人の取調べも生ぬるい。だから、すこしも話が広がっていかないのだ。
それにしてもこんなにも底が浅い映画をなぜ作ったのか。中村義洋監督は前作『ジャージの二人』がよかっただけにがっかりだ。『アヒルと鴨のコインロッカー』だってあんなにおもしろかったのに。小さな作品の中では彼の個性は生かせれるが、こういう中途半端な大作の中では彼の個性は開花しないし、機能もしないのだろう。それってやはり題材の問題なのかな。よくわからない。
映画自体にリアリティーが全く感じられないから、緊張感が生じない。心臓を一度停止させてからもう一度蘇生させるというバチスタ手術も、そんなに困難なものには見えないから、このチームが、そこに感じる危機感とか、必死さとかが伝わってこないのは映画としては致命的だ。
スタイル、方法と題材の齟齬が決定的だ。シリアスな描き方で軽やかに見せたほうが効果的だったはずだ、と思う。