「リアルスティール」(ワーナーマイカルシネマズ港北ニュータウン)

               

 近未来のアメリカ、そこでは人間のボクシングでは満足できなくなった人々がロボットのボクシングに熱狂しています。ロボットの所有、訓練、操縦を生業としている元ボクサーの男と10年振りくらいに再会した息子との再生の物語です。

 ロボットとボクシングはCGを使用したド迫力の映像ですが、それ以外は今と変わらぬアメリカの風景、人間ドラマで、これがうまくミックスされています。改めてアメリカという土地が美しいことを認識しました。広大な荒野の中の一本道をトラックが走っているだけでもサマになりますが、アメリカ映画らしいシーンが続いて安心して楽しめます。実際にあっという間の2時間20分です。

 面白いです。時代遅れのスクラップロボットを再生させたところ快進撃が続き、無敵のチャンピオンに挑戦するまでに・・・非常に単純なストーリーで、ラスト20分はあまりにも過去の名作風、そのままなので吃驚するくらいです。シリアスで練った映画が好きな人には我慢できない展開かもしれません。それでも全体を通してこれぞアメリカのエンターテインメント・ムービーという迫力ある映像、展開、スピードがあります。ラストシーンのお涙頂戴風にはどうにも弱い私ですが、ここまでズバリだと我慢できました。

 日本のロボット文化へのオマージュもあり、日本人なら思い入れ深く鑑賞できます。絶対に観たほうがいいとまでは言えませんが、観たら絶対に楽しめます。


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