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「ドラゴン・タトゥーの女」(ワーナーマイカルシネマズ港北NT)

「ドラゴン・タトゥーの女」を観てきました。いやぁ最高、痺れました。何もなければ「ものすごくうるさくて、ありえないくらい近い」を選んだと思うのですが、家族の都合で10時50分開始のこの映画でないと時間が合いませんでした。観ておいてよかったです。
暫くはストーリーがよく分からなくて、ちょっとウトウトした時に肝心なシーンを見落としたのかと思っていたのですが、そうではなくて途中で二人の物語が重なります。そこからは一気です。主人公と一緒になり、身を乗り出して何十年も前の不可解な未解決事件の謎を追っていきます。つんのめるようにシーンが展開して核心に迫っていきます。ある意味、オーソドックスな謎解きではあるのですが、パソコンを活用したハッキングやデータ処理など最近の技術も駆使されて新しさを感じます。
なんといってもドラゴン・タトゥーの女を演じたルーニー・マーラです。アカデミー賞ノミネートも納得の迫真の演技です。帰宅後、どんな人なのか検索したところ、実物は大金持ちのお嬢様のようです。弱さと強さを併せ持つ複雑で気味の悪い哀しい女を熱演しています。この演技は凄いです。
映画を観ていてビシビシ感じたのは原作の良さです。全然知らなかったのですが、やはり世界的なベストセラー小説のようです。早速、原作の「ミレニアム1」を購入してしまいました。
原作同様に3部作がこれから順次、製作されるようです。興行成績がよく分かりませんが、是非、大ヒットして2作目、3作目も潤沢な資金で作られることを期待したいです。
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国立劇場2月文楽公演「彦山権現誓助剣」(国立劇場 小劇場)

先日、角田光代の「曾根崎心中」を読んで、人形浄瑠璃版を是非観てみたいと思ったのですが、検索してもヒットせず当分はなさそうです。ただ、関心が湧いたので何か観てみたいと別の演目を探したところ、国立劇場で公演をやっていました。
どこかで見た題目でこれかなと思った「義経千本桜」は完売していて、「彦山権現誓助剣」という公演だけ席が残っていました。人気のない演目なのかもしれませんが、4月の演目を見ても何か知ってそうなお話もないので、とりあえずこれにしました。
永田町の最高裁判所の隣にある国立劇場の小劇場、料金は5700円です。残り券僅かの表示だったのですが、予約すると席は3列目の真ん中でした。
文楽については昔、NHKで何かを見た記憶はあるのですがライブは初めてです。今回知ったのですが、文楽と人形浄瑠璃はほとんど同義語で、歌い手と三味線の演奏にリードされた人形劇のようです。
観劇の前に今回観る「彦山権現誓助剣(ひこさん ごんげん ちかいのすけだち)」のあらすじをネットで検索して予習したのですが、物語が複雑すぎて理解できません。別のあらすじを読んでも同じで人間関係がよく分かりません。大衆芸能なのにどうして単純じゃないのか少しイライラしながら当日を迎えることになりました。
しかも上演時間はトータル2時間半程度と結構長く、特に後半は1時間40分で興味が持続するのか心配です。期待1/3、失敗したかな2/3くらいの気持ちで劇場に向かいました。
永田町駅で初めて降りました。国立劇場までの道ははっきりしないし、入口も建物もパッとしないし地味だなあと思ったのですが、正面玄関は反対の皇居に面した方でこちらは東京のど真ん中風の晴れやかさがあります。
平日ということもありますが客層は年配者が多いです。30代がいるかどうかくらい。着物の女性も複数いて上品な雰囲気です。
劇場口の前で同時解説イヤホンを550円で貸し出していました。普段であればまずは虚心坦懐に芸術に触れようかと考えたかもしれませんが、予習でのモヤモヤがあったので、貸してもらいました。
『彦山権現誓助剣』
11:00~11:37 杉坂墓所の段
<休憩30分>
12:07~13:28 毛谷村の段
13:31~13:52 立浪館仇討の段
(原作は全11段構成のところ8~11段の上演です。公演時間の表示がえらく細かいです。)
3列目の真ん中でいい席です。一番後ろでも17列目ですが、人形の動きを目の前で観られたのでよかったです。ただ、見上げるとはいえ前から5~6列くらいは傾斜がないので見にくいかもしれませんが、たまたま前の列はずらっと空席だったのでラッキーです。関係者用の席なのかもしれません。
舞台右側の張り出しに構える太夫・三味線、両脇上段の字幕スーパー、人形の見え方、劇場の傾斜などなどを考慮すると8~12列目くらいが一番良いのかもしれません。
肝心の文楽、人形浄瑠璃の世界については、大夫(歌い手)、三味線、人形の動かし方、劇的な舞台演出などなど、伝統的なのに現代的に洗練されていて新鮮です。面白い。詳細は省略しますが素人が見てもワクワクします。盛り上げる場面での歌い手、人形の緊迫感はハンパないです。時間もあっという間。舞台、演劇が好きな方であれば絶対、観るしかない。
不安だったストーリーも音声ガイドや字幕スーパーがあれば全く問題ないです。視覚的にも理解しやすい。仮に音声ガイドなし、字幕スーパーが見にくい席だとしても楽しめると思います。今回のような不人気(?)演目でもこれだけ楽しめるのであれば、忠臣蔵、義経、曾根崎心中のような人気作品であればどれだけ楽しいんでしょうか。
年配者だけ理解できる特別の世界ではありません。義理と人情、親の恨み、仇討ちなどお馴染みの世界を理解できる日本人なら絶対に楽しめます。これまた新しい楽しみを覚えました。
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