田部京子ピアノ・リサイタル「SHINKA vol. 2」




 田部京子のピアノリサイタルです。いつもの浜離宮ホール。前半はシベリウス、フランク、グリーグ、後半はドビュッシーです。

 席は6月のNHKホールの悲劇があったので2階の端の席にしました。前も後ろも席がなくて心静かに音楽に浸れそうです。

 シベリウス 樹の組曲
 フランク 前奏曲、フーガと変奏曲
 グリーグ ホルベルク組曲
  (休憩)
 ドビュッシー 2つのアラベスク
        ベルガマスク組曲
        版画
        喜びの島
  (アンコール)
 ドビュッシー 夢
 グリーグ 君を愛す


 リリックな高音が響き渡ります。浜離宮はこんなに音のいいホールだったか。繊細な音の連打ですがどの曲もスケールの大きい構築のしっかりした演奏です。

 後半のドビュッシーは田部京子ではこれまで余り聴いたことはありませんが、タッチが合うので新しい十八番に思えました。音の輝きと色彩感が鮮やかでずっと聴き惚れました。

 特に版画が素晴らしかった。1989年2月、初めてアメリカを旅行した際、ニューヨークのカーネギーホールでユージン・イストミンのコンサートを聴きました。ベートーヴェンやシューベルトなどが演奏されましたが、最後の方でやった版画が特に良かったのを覚えています。驚異的なホールの響きとピアノ音の美しさ。あれからもう35年経ちました。そんなことを思い出しながらぼうっと聴いていました。

 管弦楽もピアノもフランスものは実演に限ります。







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