ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

成人の物語~ムートン1980

2022年01月10日 | 父の昔話

クアトロの壁には、フランスを代表するワインである“シャトー・ムートン・ロートシルト”のエチケットが年度ごとに並んだポスターが飾られている。
このワインは、20年ほど寝かせると美味しく飲める。
長い年月を楽しめるように、毎年有名な画家の絵がエチケットに使われている。
その中の80年のムートンは、クアトロの父の思い出のワイン。
クアトロのシェフが3歳だっただろうか、クアトロの父はフランス・ボルドーで開催されたワイン見本市へと出かけた。
ボルドーを訪れた記念に市内のワインショップで息子2人の生まれた年のボルドーワインを購入した。
2人の息子の成人式に飲みたかったので、20年後に飲み頃を迎える偉大なワインを探した。
次男のクアトロ・シェフには1980年のシャトー・ムートン・ロートシルトを購入。
そして17年後、クアトロのシェフ20歳の成人式にそのワインを開けた。
「お前のためにボルドーで買って今日まで大事に保存してきたワインだぞ」と、偉そうな顔をする父である。
「でも、まだ成人したばっかりだし、ワインの味はわからないだろうから、一口飲んだら後は父が飲んであげるから」
一口味わった主役の息子はとっとと友達と遊びに出かける。
しめしめとばかりにムートンをじっくりと味わうクアトロの父。
何のことはない、自分が飲みたかっただけなのである。
1980はムートンとしてはオフビンテージではあるが、思い入れが詰まったこのワインは実に美味しかった。
子供の成長を祝うよりも、早くこのワインを飲みたいと涎をたらしそうになっていた父である。
クアトロのポスターを見ると味わいと共に思い出す成人式の光景である。

※当面の間、クアトロは夜の営業を9時半までとします。
(8時半最終入店とさせていただきます)

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TOYOSHIKI2021~サインはV

2021年07月28日 | 父の昔話

前回の東京オリンピックでは、女子バレーの東洋の魔女が注目され、スポ根ドラマの「サインはV」へと続く。
クアトロのママもサインはVに影響されたのか、中学校はバレー部で活躍していた。
バレーと云えども9人制の屋外コートだ。
同級生のクアトロの父は、中学に柔道部は無く、柔道一直線とはならず、水泳部に寄り道。
水泳部のプールは、バレーコートの隣にあり、ママさんの活躍は隣で見ていた。
暗くなるまで、真っ黒になって頑張っていたクアトロのママ。
水泳はあまり頑張らなかったクアトロの父。
オリンピックの選手たちの活躍は、当時のこども達に色々と影響していく。
今回のオリンピックも多くのこども達にどんな影響を与えるのだろうか。

※勝手ながら27日(火)28日(水)は連休させていただきました。

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TOYOSHIKI2021~柔道一直線

2021年07月27日 | 父の昔話

クアトロの父が小学生だった時の東京オリンピック後、スポコンブームがやって来る。
巨人の星から始まり、アタックナンバー1にサインはVなどだ。
また、「柔道一直線」もブームとなる。
♪柔らの意地に命を賭けた、男の意地が火と燃える♪
少年クアトロの父も火と燃えて柔道を習い始めた。
しかし、男の意地よりも、柔道一直線のテレビに出ていた吉沢京子に憧れていたのかもしれない。
それでも、♪よるなさわるな、はじけてとぶさ、あーあーあーあ、柔道一直線♪
高校までは、柔道を一直線とはいかないが、続けたクアトロの父。
このオリンピックの柔道の中継を見ながら、やっぱりスポーツはいいなと思う。
組み手争いで終始する試合に、ちぇーいと真空投げを伝授しようかと思うクアトロの父だ。
次は、卓球に釘付けのクアトロの父。
このクアトロの休みはオリンピック観戦と、追憶に浸るクアトロの父だ。

※勝手ながら27日(火)28日(水)は連休させていただきます。

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スリランカの思い出

2021年06月30日 | 父の昔話

クアトロの父が、23才の頃、スリランカを訪れたことがある。
クアトロの父の勤める会社の社長に、カレーのお店を始めてみたいので、青山の紀伊國屋さんのツァーに加わってスリランカにカレーの視察に行くように云われた。
ところが、そのツアーは毎日太鼓を叩いて何妙法蓮華経を唱える日蓮宗の修行の旅だった。
カレーの視察は口実で精神修行に出されたクアトロの父であった。
帰国後は、カレーは辞めたのでスパゲッティ屋にすると云われ、以後イタリアンの道に進んだクアトロの父だ。
そして先週のこと、クアトロのシェフの知り合いからの依頼で、23才のスリランカの青年がクアトロに研修に訪れた。
彼は、新しいお店の厨房を任される前にクアトロに勉強に来た。
クアトロの父と同様に精神修行も兼ねているのだろうか。
その彼も、クアトロでの研修を終えた。
スリランカでの思い出を重ねつつ、彼の成功を祈るクアトロの父だ。
スリランカの彼が賄いで作ってくれたカレーが、クアトロの父の昔を思い起こさせる。

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ニュー・シネマ・パラダイスと柏のトト

2021年05月11日 | 父の昔話

のところ、営業時間短縮により自分時間が出来て、ネット配信の映画をむさぼるクアトロの父。
先日は、イタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」を観た。
銀幕最盛の頃のシチリアの映画館を舞台にした映画好きにはたまらなく素晴らしい映画。
クアトロの父もトトのような子供の頃、映画館に入り浸っていた。
柏の今のイトーヨーカドーの場所にあった富士館が懐かしい。
ちょうど東京オリンピックの前後のことだ。
学校の講堂でも時折映画鑑賞があった。
市川崑の「東京オリンピック」のドキュメンタリーも学校で体育座りで観た。
学校での映画鑑賞は20円だった。
富士館は、子供100円。
そこで、柏のトトことクアトロの父は、一日に五本映画を観て元を取ろうと考える。
三本立てで、美空ひばりと大川橋蔵などとの時代劇だったろうか。
入れ替えがないので五本でも観れる。
五本を観た頃には、家の人が心配してますよと場内アナウンスをされたクアトロの父だ。
火曜日のクアトロは夜の営業がお休み。
今日も古くて新しい映画に出会いたい。

※毎週火曜日の夜と水曜日全日は定休日になります。

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