カツオやマグロはきれいな流線型をしている。
背びれ、腹びれも胴体に格納され、弾丸のように海の中を高速で突き進む。
何千キロという旅は、休むことを許されない。
泳ぎながら、餌を得る。
眠ることさえ知らないのだろうか。
クアトロの父もカツオのように、何かに追い立てられるように忙しく人生をおくっているような気がする。
カツオくんとクアトロの父は同類相哀れむといった感がある。
しかし、初夏のカツオは脂が少なくあっさりとした味で、このカツオにミョウガなどを添えてサラダ仕立てにすると、暑さに失せた食欲も回復する。
ここに果実味のある赤ワイン・ピノ・ノワールなどを合わせる。
カツオ状態に働いたあなたも、これで心と体を癒やそう。
ところで余談ですが、磯野カツオくんといえば、日本では万年小学校5年生なのですが、イタリアで「イ・ソノ・カッツオ」は18禁扱いの名前だ。
クアトロの休日に、自宅でバーベキュー。
合わせるワインは、低アルコール、低カロリー、ノンシュガーのカリフォルニアワイン“サニー ウィズ ア チャンス オブ フラワーズ”。
そんなワインは、ダイエットを気にした女が飲むものじゃないのか。
などと、女性蔑視発言をしてはいけない。
そのような発言は、ワインドリンカー精神に反するものだ。
このワインは、ただ低アルコール(9%)低カロリー(グラスワイン150mlあたり85カロリー)だけでなく、しっかりとした味わいの風味豊かなワイン。
赤ワイン、ピノ・ノワールと白ワイン、ソーヴィニヨン・ブラン。
この軽快なワインが、バーベキューに合うというものだ。
クアトロでも、飲み過ぎたくないとか、健康的に食事をしたいとか云う、男性女性両性におすすめです。
※クアトロは、毎週火曜日の夜と水曜日全日は定休日になります。
梅雨の合間に、夏の暑さが訪れる。
こう暑いとやはりビールだと思うクアトロの父だ。
といっても、クアトロの父は暑くなくてもやはりビールではある。
クアトロではワインを飲んで欲しいが、まずはビールもおすすめだ。
ビールはアルコールが少ないので胃に食べ物が入る前には、このまずはビールの一杯が体に優しい。
ビールは飲み方でも美味しさが違う。
まず、ビールはグラスかジョッキに注いで飲む。
程よくガスが抜けた方が美味しい。
さらにグラスの二割ぐらい泡を被っているつぎ方が良い。
その泡がグラスの蓋の役割をしてガスが抜けすぎないようにする。
上手にビールが注げたら、背筋を伸ばし斜め45度ぐらいにグラスを傾けてビールを喉に流し込む。
ビールの美味しさはのどごしだ。
ビール初心者はビールをなめるように飲む。
これはいけない。
ビールを舌に乗せすぎると苦みばかりを感じてしまう。
そして、一杯目は特別に美味しいから、プッハーという感嘆詞をあげる。
(注・このビールの飲み方は、あくまでも、クアトロの父の個人的な意見であり、他人に強要するものではない)
仕事が終わり、ビールサーバーを洗浄するときに、管にグラス一杯分ぐらいのビールが残っている。
この残りのビールが特別に美味しく、クアトロの父の小さな楽しみだ。
仕事が終わったということもあるが、この残りのビールはほどよく冷えていて若干ガスが抜けている。
プッハーと心の中で叫び、一日の仕事を振り返るクアトロの父だ。
※クアトロは、毎週火曜日の夜と水曜日全日は定休日になります。
アカムツのつぶらな瞳、ほんのりと赤くなってむちむちっとしたその容姿に息をのむ。
初夏のアカムツは、魚体は小さいが、脂が乗って柔らかな白身が妖艶な美味しさ。
湯引きにした刺身は、白身がプリプリっとした弾力をみせる。
刺身をしょう油に付けるとぱっと脂がしょう油の表面に広がる。
口に含むと、もちっとした歯ごたえがあり、身の中に細かく入り込んだ脂がじっくりと口の中に広がる。
マグロのトロにも負けない脂の旨味だが、アカムツの方が数段上品な旨味であろう。
もちろん、炙っても旨い。
口の中に残るアカムツの脂を日本酒で洗いながら食べ進むと、もうアカムツの虜になる。
喉は黒く、ノドグロとも呼ばれるが、この妖艶な魚にはなぜかよく合う呼び名に思える。
美人の腹の中までは解らないものだと、云っているように思える。
こう暑いと、まずはビールで喉を潤す。
それも良いのだが、チョットおしゃれにスプリッツァーを一杯。
スプリッツァーは、ワインをソーダで割ったもの。
ワインに畏敬の念を置いている方には、この飲み方は邪道ではと云う意見もある。
そもそもワインは、ヨーロッパのような水資源の乏しい土地で、ブドウに土地の水分を集めて、それをワインとして飲むもの。
ワインの文化は水分を得る手段から始まっている。
そのワインに作法と云うしばりをつけたのはイギリス人の貴族層。
本来ワインは、料理との組み合わせとかビンテージとか気にせずに生活に沿って自由に飲むもの。
ミステリー作家ジェフリー・アーサーによると“スプリッツァー”は、シャンパン好きのジェームス・ボンドが貧乏人になったらこれを飲むだろうと云う。
そこで、スプリッツァーを貧乏人のジェームス・ボンドとも呼ぶらしい。
この暑さでは、ジェームズ・ボンドが貧乏でなくとも、まずはスプリッツアーで喉を潤したいものだろう。
クアトロの父は、朝からジェームズ・ボンド危機一髪のスプリッツアーを飲む。