心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

都会の小さな卒業式

2008-03-16 10:08:19 | Weblog
 ここ数日の暖かさのせいでしょうか。庭先にあるブルーベリーの花芽が大きく膨らんできました。その片隅にはフキノトウが顔を出しています。バス通りの大きな柳の木の枝先には、早くも淡い緑の花芽が薄っすらと色づいています。気づかないうちに、「春」は確かな足取りでやってきています。
 そんな日曜日の朝、いつもどおり愛犬ゴンタとお散歩をしていると、後ろから何台もの消防車が、サイレンを鳴らし、鐘を鳴らしながら通過していきました。少し経って、どす黒い煙がのぼっているのが見えました。なんと、近所の小さなレストランの屋根からもくもくと煙がのぼっているではありませんか。たくさんの消防士さんがホースをもって建物に突入していきます。大事には至らなかったようですが、休日の緩んだ心をきりりと引き締める初期対応の素早さに頭が下がりました。「安心」「安全」を支える消防署の使命の大きさを思いました。それにしても、新建材によるものなのかどうか、辺りが暗くなるほどの煙の多さと鼻をつく臭いに驚きました。最近、火事でお亡くなりになるケースが多い原因は、その大半が煙のせいなんだと思ったものです。
 妙な書き出しになってしまいましたが、昨日は、縁あって都会の小さな私立中学校の卒業式に招かれました。卒業生が20数名、というと、なんだか田舎の学校のような感じですが、まぎれもなく大きな都市にある男子中学校の卒業式でした。父母・関係者の方がだんぜんに多い卒業式でした。わたしは3人も子供がいながら、子供たちの卒業式には顔を出したことがありませんので、興味津津で出かけました。1時間あまりのセレモニーの最後は、「仰げば尊し」や「蛍の光」といった卒業式の歌を、まだあどけなさが残る卒業生と在校生が歌いあう場面。大切な何かを思い出させるものでした。
 少子化の時代、以前ほどに生徒が集まらない時代、その意味での学校経営の難しさを垣間見る思いですが、少し歩けば繁華街に行ける立地にあって、誘惑もふんだんにある環境のなかで、そんな都会の魅力にめげることなく、ほんとうに素直な初々しく育っている子どもたちの姿に感銘を受けました。先生方の熱い「こころ」の成果なんでしょう。きっと。改めて初等中等教育の重要性を思ったものです。
 2週続けて卒業式の話題になりました。今週半ばにはお彼岸の入り。休日には、久し振りに京都・知恩院にでもお参りしませうか.......。その前に、きょうは近所のホームセンターにでかけて花の苗でも買ってきて庭のお手入れをすることにいたします。あとは、ゴンタと日向ぼっこです。 
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