ここ数日、雨が降ったり止んだり、ざあっと大降りになって、そのたびに愛犬ゴンタのお家の屋根に雨よけを付けたり外したり、落ち着きのない日を暮らしていました。でも、きょうは快晴の休日です。玄関口のピラカンサスの実も一段と赤く染まってきました。

ところで、10月の末は35回目の結婚記念日なのです。珊瑚婚というのだそうです。まだ半月も先のことなのですが、来週も再来週も、土・日が仕事で潰れます。なので、きのうの土曜休日は少し早い目の、二人だけの珊瑚婚式と相成りました。といっても、何をするでもなく、以前から気になっていた「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」が開催されている京都市美術館に行っただけ。クールベ、コロ―、マネ、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴッホなど印象派、ポスト印象派の作品を、2時間かけて見て回りました。

明るい陽光につつまれた19世紀半ばの西欧の世界を垣間見る。森の風景、農村の風景、都市の風景、人の表情、そして向日葵の花が、薄暗い展示室に浮かびあがります。そこには、素人がデジカメで撮影するような、そんな平板な世界ではなく、描く者の感性、視覚的な印象が鮮やかな色彩で描かれています。目の前に広がる風景にどんな心もちで対峙していたのだろうと、そんなことを考えながら素敵な時間を過ごすことができました。

展示された作品は80点あまり。2人が最も長く立ち止まって見入った作品、それは年若い舞台女優、アンリエット・アンリオ(1857~1944年)を描いた、ルノワールの「アンリオ夫人」でした。淡いパステル調の背景から浮かび上がる大きな瞳とピンク色の柔らかな美しい顔立ちに、なにかしらほっとするような心地よさを覚えました。そんなわけで、出口のショッピングで、この「アンリオ夫人」の額付複製画を思い切ってご購入、珊瑚婚の記念としました。
それにしても長い間、よくも一緒に暮らしたものです。全くの他人がある時を境に同じ屋根の下で暮らす。子供3人を育て、気がつけば、子供たちは我が家を巣立ち、また元通りの2人生活に。孫が3人(来春には4人)もいます。でも、いずれは、どちらかがくたばって、そしてもう一方も、いつのまにか姿を消す。まさに諸行無常。万物は常に変化して少しの間も止まることを知らない、ということなのでしょう。
人生80年とも言われるご時世なのに、最近、妙に無欲恬淡になっていけません。きのう、美術館の帰りに覗いた京都伝統産業「ふれあい館」で、竹細工、刺繍、漆器などの伝統工芸品を制作する職人さんの実演をみていたら、逆に、変わらないものへの憧れのようなものが垣間見えました。不易流行。日本の伝統を守る方々のお勤めを思いました。私も、そう、もうひと踏ん張りしますか。

ところで、10月の末は35回目の結婚記念日なのです。珊瑚婚というのだそうです。まだ半月も先のことなのですが、来週も再来週も、土・日が仕事で潰れます。なので、きのうの土曜休日は少し早い目の、二人だけの珊瑚婚式と相成りました。といっても、何をするでもなく、以前から気になっていた「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」が開催されている京都市美術館に行っただけ。クールベ、コロ―、マネ、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴッホなど印象派、ポスト印象派の作品を、2時間かけて見て回りました。

明るい陽光につつまれた19世紀半ばの西欧の世界を垣間見る。森の風景、農村の風景、都市の風景、人の表情、そして向日葵の花が、薄暗い展示室に浮かびあがります。そこには、素人がデジカメで撮影するような、そんな平板な世界ではなく、描く者の感性、視覚的な印象が鮮やかな色彩で描かれています。目の前に広がる風景にどんな心もちで対峙していたのだろうと、そんなことを考えながら素敵な時間を過ごすことができました。

展示された作品は80点あまり。2人が最も長く立ち止まって見入った作品、それは年若い舞台女優、アンリエット・アンリオ(1857~1944年)を描いた、ルノワールの「アンリオ夫人」でした。淡いパステル調の背景から浮かび上がる大きな瞳とピンク色の柔らかな美しい顔立ちに、なにかしらほっとするような心地よさを覚えました。そんなわけで、出口のショッピングで、この「アンリオ夫人」の額付複製画を思い切ってご購入、珊瑚婚の記念としました。
それにしても長い間、よくも一緒に暮らしたものです。全くの他人がある時を境に同じ屋根の下で暮らす。子供3人を育て、気がつけば、子供たちは我が家を巣立ち、また元通りの2人生活に。孫が3人(来春には4人)もいます。でも、いずれは、どちらかがくたばって、そしてもう一方も、いつのまにか姿を消す。まさに諸行無常。万物は常に変化して少しの間も止まることを知らない、ということなのでしょう。
人生80年とも言われるご時世なのに、最近、妙に無欲恬淡になっていけません。きのう、美術館の帰りに覗いた京都伝統産業「ふれあい館」で、竹細工、刺繍、漆器などの伝統工芸品を制作する職人さんの実演をみていたら、逆に、変わらないものへの憧れのようなものが垣間見えました。不易流行。日本の伝統を守る方々のお勤めを思いました。私も、そう、もうひと踏ん張りしますか。