ここ数日、梅雨らしいお天気が続いていて、我が家の紫陽花たちも嬉しそうです。4種類の紫陽花を植えていますが、どれも家内のお花教室の残り物を挿木したものばかりです。1年目は養生するのみ、2年目でやっと開花します。今も1株は養生中で来年に期待が膨らみます。
ネットで紫陽花の花言葉を調べてみました。ピンク色の紫陽花は「元気な女性」「強い愛情」、青色の紫陽花は「辛抱強い愛情」「冷淡」「無情」、白色の紫陽花は「寛容」「ひたむきな愛情」と、花の色によって微妙に異なります。赤、青、白....。揺れ動く人の心の在り様を表しているようでもあります。
この時期になるとブルーベリーが食べ頃です。なので、毎日小鳥たちと競い合っています。うっかりしていると熟れた実がすっかり食べ尽くされてしまいます。今朝は僅かながら収穫できましたが、小鳥たちもだんだん賢くなってきています(笑)。
こんな梅雨の季節は、晴耕雨読の毎日でもあります。いま読んでいるのは、オットー・フリードリック著「グレン・グールドの生涯」(宮澤淳一訳)です。以前、阪急古書のまちの梁山泊さんで手に入れた500頁あまりの大作ですが、雨の降る昼下がりにバッハのゴルトベルク変奏曲を聴きながら眺めています。
この本の一節に、グールドが遺した品々が、現在、オタワにあるカナダ国立図書館に保管されていると記されています。オタワと言えば、3年前の秋、紅葉のローレンシャン高原からモントリオールに向かう途中に立ち寄った街です。カナダ歴史博物館を覗いた道中に、バスの車窓からカナダ国立図書館が見えました。いま思うと、とんだニアミスだったことになります。(写真は議事堂の一画)
横田庄一郎著「「草枕」変奏曲~夏目漱石とグレン・グールド」に触発されて、最近は就寝前に「草枕」を拾い読みをしています。と言っても漱石の漢文混じり格調高い文章は苦手です。そこで手にしたのがアラン・ターニー訳「The Three-Cornered Word」(英訳「草枕」)でした。さらりと読み通すほどの英語力は持ち合わせていませんが、グールドがどういう思いで「草枕」を愛読したのか。子どものような好奇心が沸いてきます。
それはそうと、不要不急といわれた癌の精密検査の結果、大きく育った数個のポリープを取ることになりました。7月の中旬に2泊3日の入院手術です。この歳になるまで入院や手術というものを経験したことがない私です。
ならばと、延び延びになっていた「歩き遍路」に、入院前の7月初旬に出かけようと思い立ちました。都道府県を跨いだ外出規制が緩和されたばかりの頃、嬉々として遍路宿に電話を入れると、女将さん曰く「コロナの関係で宿泊の予約は受けていません」「お寺は開いていますが、お遍路さんは未だほとんど見かけません」と。少し早過ぎたようです。もう少し辛抱することにしました(笑)。
梅雨の中休みの今日は、天王寺にある大阪市立美術館で開催中の「フランス絵画の精華」展に出かけてきます。コロナの関係で会期が延期されていましたし、予定していたフランス文学講座も10月に延期になりましたので、ひと足早く異国の文化と空気に戯れて来ようと思います。