亭主の出血がひどかったから退院後もアンドラのキャンプサイトに留まり、ちょうど1週間後にスペインへ向かった。
この日も素晴らしい青空でアンドラの山を南に向かって下り途中から西に折れて最初の田舎道を北へ向かう。まるでアンドラと平行にピレニー山脈へ向かって曲がりくねった山道を登って行った。娘婿がサイクリングに熱中していて、激しい坂道ほど闘志を燃やす。彼がこの道を見たら大喜びするのに・・・・と言ったものだ。
遠くに雪山が見える盆地や谷間の小さな村を通り過ぎる。あたりの景色はどこをとっても絵になりそう。
道路を群れて走ってくる馬は足が短く,胴が大きく太いから農作業に使う馬かしらと思ったのに、たぶん闘牛士が乗って牛を殺すための馬じゃないかと亭主がいう。確かに今の時代トラクターがあるのだもの馬はもう作業をしなくなっただろう。
とうとう激しいジグザグ道の胸突き坂を上ったところが2027M、山頂は晴天にもかかわらず風が強く真冬の寒さ。近くの山々はうっすら雪化粧。
この辺りはスペインのスキー場メッカらしい。山頂から急斜面のジグザグのあちこちにスキーリフトが設置されて物好きな観光客3人が寒そうに歩き回っていた。
山の中腹からはホテル群とスキーリフトでこの辺りはピレネー山脈の懐に入った谷間らしい。まだスキーには早くあたりに人影も見えないが、シーズン中は大いに賑わうのだろう。時々真っ黄色に黄葉した林やまだグリーンの芝生の村のスクエアーなどを見ながら谷間を下りまたひと山越えて南へ向かった。その間に2か所のキャンプサイトを訪れたが、本では開いていると書いてあるのに閉まっていて、そろそろ夕方少しづつ焦りが出てきた。
やっと小さな寂れたキャンプ場を見つけ一泊することに・・本当に有り難かった。