練馬区立美術館で9月16日まで。
取材で久留米の石橋美術館の「放牧三馬」を見たのは遥かむかし。
それから何十年のちに大泉に住むバイオリン製作者のM氏を取材し、
繁二郎と親戚であることを知る。
数年前に神田の古書店で得たのはこの本↓だ。
昭和三十一年九月二十五日初版発行
手元にあるのは四十五年の増補改訂版
初版が発行されたとき、繁二郎は74歳であった。
画業に専念したいからと最初は書籍の発行を断ったそうだ。
それを説得した編集者(奥付には編集代表となっている)はすばらしい。
雑誌に掲載された小文などを集めて編集するので
一切煩わせることはない、といって説き伏せたという。
自身も彫刻家、版画家、洋画家の石井鶴三である。
この人がいなければこの本を目にすることはなかったわけだ。
読み終えたら区立美術館へ行こうと思う。