面白かったなぁ。
プロローグの1979年からエピローグの1990年まで。
ミュージシャンで言えば、甲斐バンドからドリカムまで。
各年ごとにその年に出色の活躍をしたミュージャンを丁寧に解説してあるのだが、その全てのミュージシャンを知っていたし、紹介されている曲やアルバムも全て知っていた。
まぁ、このブログを読んでくださっている同世代の方なら同じような感じだと思うけど(笑)、80年代当時、それだけ貪るように音楽を聴きまくっていた証なのだろう。
著者は、音楽ライターの田家秀樹氏。
この方の文章は、ただそのミュージシャンや作品を型通りの説明するのではなく、当時の音楽業界だけでなく、世相や過去の出来事も有機的に繋げながら解説するスタイル。
対象となる人物や事柄を発端に、そこから〈線〉が生まれ、やがてそれが〈面〉になり、〈奥行〉になり、それらを俯瞰視した上で、最終的に本来の目的だった事象に再びズームアウトして次章に繋げる・・・と表現すればよいのだろうか。
その流れが、気持ちいい。
下世話な表現をすれば、エクスタシーすら感じてしまう(笑)
まぁ、とにかく、文章を書くにあたって本当に勉強になるのです。
田家さんの本で初めて読んだのは、浜田省吾の自伝の「陽のあたる場所」。
ハードカバーで約400ページ。
寝ながら読もうと布団の中でページを開いたのだが、内容はもとより、たちまちその文体や表現に引き込まれて、気がつけばそのまま朝を迎えてしまったことを覚えている。
・・・と、〈面白い本でした〉ということだけを書こうと思ったのに、気がつくと、またダラダラと無駄に長い文章になってしまった😅
これではいつまで経っても、田家さんのような秀逸な文章は書けそうもない(笑)
※面白い本でした。80年代に音楽を聴きまくった方は、ぜひご一読くださいませ。