3.路線バスの不安と宇都宮で餃子を喰うことの難しさについて
烏山から54分をかけて13:25に宇都宮に到着する。
日光線塗色の205系が留置されていたのでこれを取材し、
宇都宮駅西口を出て、バス停一覧表の近くにあったタッチパネル式の情報提示システムで、
東武宇都宮駅の最寄りのバス停である東武駅前に行くバスのバス停を探す。
東武駅前はいくつかの路線が通過するため、
宇都宮のバス事情に精通していないとどこのバス停に行っていいか分からない。
予定していたバスに乗り込む時にも側面の電光表示に“東武駅前”を確認する。
それでも初めて乗るバスでは本当に目的のバス停まで行くのか不安な気持ちになる。
タレントが路線バスだけで旅する番組が人気だが、分かるような気がする。
鉄道と違って目的地が一緒でも経由によって発車番線が異なったりする。
また同じ終着地でも経路が違うこともあり、その分乗り間違えも多い。
不安な気持ちを抱えながらも東武駅前バス停で下車することが出来た。
そこから路地裏を歩いて行くと東武百貨店が見える。
東武宇都宮線東武宇都宮駅はこの東武百貨店宇都宮店の中に入っている。
バスを下車してから東武宇都宮線の列車の発車時間まで37分あり、
その時間を使って東武百貨店宇都宮店8階のレストラン街「スパイス」内にある、
「宇都宮餃子 来らっせ」でぎょうざを喰おうと思ったが、長蛇の列だった。
JR宇都宮駅東口には有名な宇都宮餃子店が支店を出しており、どこも長蛇の列だったが、
東武宇都宮まで来ればそれほどでもないだろうと高を括っていたがとんでもなかった。
宇都宮餃子の人気を改めて思い知らされた。
浜松とともに餃子で有名な街だけに、宇都宮で餃子を喰うということは至難の業なのだ。
餃子は諦めてそのまま東武宇都宮駅に行き、14:22発の栃木行きに乗り込む。
東武宇都宮線は日中は30分に1本の設定になっている。
8000系4両編成の81105編成が充当されていた。
東武鉄道8000系は1963年登場以来20年の長きに渡って712両が製造され、
更新や組み替えなどによって当初の設定した番号が不足し、
8000系でありながら5桁の付番を施される編成も登場し、インフレナンバーなどと呼ばれている。
東武宇都宮線の81105編成もそのひとつである。
終点の栃木まで行き、ここで駅取材してJR両毛線に乗り換える。