rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

初物たけのこ、旬のもの

2014-04-19 23:09:36 | 食べ物たち
親戚から糠で茹でした下ごしらえ済みの筍をもらった。
初物である筍は、丸々と太って大きくしかもやわらかい。
前日に鶏肉の混ぜご飯を作っていたから、筍ご飯はありえなく、筍の美味しさをシンプルに味わうために、醤油とみりん砂糖の味付けで厚揚げと煮ることに落ち着いた。
素朴なこの煮物は、家族になかなかの好評で、瞬く間に食べつくされた。
筍のように旬が一瞬のようなものは、集中して貰うため、毎日筍が食卓に上ったりする。
だから、食べるときは一年の食べおさめと考え、心してかかる。
栽培や保管保存技術が発達し、通年ほとんどの野菜を食べることができるので、本当の旬を知り味わうことが難しい。
「今が旬のイチゴ」の言葉をテレビなどで聞くことがあるが、それが3月だったりするので妙な気分だ。
自然に任せれば5~6月などの初夏がイチゴの旬で、それ以外はハウスで温度管理をして栽培するから本来の意味とは違い、それを旬と言っていいものかどうか疑問に思う。
その点筍は、字面にして旬の文字があるように、明確に旬の時期がわかりやすい。
いまさら当世風旬にケチをつけても仕方がないけれど、そこのところいい加減にしたくはない昔人の私。
なぜなら、本当の旬のものは香りよし味よし栄養ありの三拍子揃い、一般的野菜なら価格も安いときてしまう。
季節を感じ、自然のサイクルに思いをはせながら食することは、真の豊かさではないだろうか。