出産の聖母
あと10日ほどするとクリスマスだからというわけじゃない、悶々と鬱屈した気持ちに浄化する小石を投げ込んでみたいと思ったのだ。
ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵は、高純度の水、もしくは浄化能力を持った小石か結晶、パワーストーンのようだと思わないか?
彼の絵を見ていると、心が洗われ清められる気がする。
もし、絵の中の世界に入り込めるならば、躊躇せずに踏み込んでいくだろう。
そして、中に描かた人物の一員となって、永遠の時を渡っていくのだ。
おそらく、絵の中から外の世界を眺めても、ちっとも魅力を感じないのではないかと想像する。
明快で安定した秩序に委ねられた世界、アルカディアかもしれない。
モンテフェルトロ祭壇画