僕はグリフィン！？

僕はグリフィン、アルケイナ星人。
同時にいくつもの時空に存在できる特殊能力を持つ異星人だ。
残念ながら僕の故郷アルケイナ星は、ボグロダイト星人によって破壊されてしまい、アルケイナ星人はもう僕だけになってしまった。
・・・映画”Men in Black Ⅲ”に登場する、５次元空間を生きているアルケイナ星人グリフィンは、未来も過去も区別なく存在できる特殊能力を持っている。
それは予知能力とも違う、多層界を同時に感知でき幾通りもの可能性を見られる能力だ。
そして、まさに今日の自分が短時間だけグリフィン状態となった。
今は、タイムスリップすると起こる時空酔いに効くというチョコレートミルクを飲んでどうにか症状は落ち着いたと思っている。
けれど、午前中いっぱい、３つの時間を交互に生きている奇妙な感覚に陥って、自分の存在感覚があやふやになってしまった。
この感覚は、初めてではないものの、今回ほどはっきりと知覚できたことはない。
どうにもこうにも、奇妙で不思議な時間を過ごした。
微妙に違ったシチュエイションが３つあり、自分の中で一つの流れとして選び取るのがとても難しく感じられた。
もし、パターンBを選んでいたら、パターンCに移行していたら、未来は変わったのだろうか。
自分など、世界において何の影響もないけれど、それでも微妙なきっかけが違う未来を作るのだとしたなら、この選択でよかったのかと複雑な気分だ。
自分が思っている現実というものに無意識にしがみついた結果が今で、パターンB、もしくはパターンCならばどう変わったのか。
不確か、非現実とも思えることで気をもんでいるのは、もしかしたなら平穏な未来にできたかもしれないという、切ない望みであるからだ。