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美味しいニンジン

2012-12-06 15:58:31 | 食べ物たち

14時58分 畑から抜いてきたニンジン 6/12/2012

今から30分ほど前に、親戚の畑からニンジンを5本もらってきた。
ニンジン畑の端のほう、ざっとニンジンの葉っぱの具合を見回して目星をつける。
寒さで地べたに這うようになっている葉の根元をむんずと掴み、両足を踏みしめてそろりと抜く。
おやおや、なんと無邪気に太って大きくなった、小ぶりの大根のようなニンジンだ。
その色は、透き通るようなオレンジ色で、瑞々しさ満点。
葉をねじ切り、ニンジンについた土を井戸端で洗う。
見てご覧、素晴らしく美味しそうなニンジンでしょう?

子供の頃、ありがちなことに、ニンジンが苦手だった。
匂いと甘さが嫌だったのだ。
ところが、フランスで自炊していたとき、ニンジンの美味しさに目覚める。
日本のと違い、小ぶりで細いニンジンは、青空市場などでは葉付きで売られていたり、ベビーキャロットは、缶詰の水煮などあって、なかなか便利に使っていた。
甘すぎず、匂いもきつくないニンジンのおかげで、すっかり好きな野菜のひとつになった。

もう抵抗がなくなったニンジンの美味しさに驚いたのは、結婚して、家人の親戚の作るニンジンを食べてから。
日本人が好きな野菜は、甘みのあって柔らかいものとなっているが、そのニンジンもまさに柔らかく甘みのあるものだ。
でも、採り立ての新鮮なうちは、甘みがそれほどしつこくなく、柔らかなニンジンの香りがして、煮ても炒めても、もちろん生でも美味しい。

もともと、ニンジンは甘みのある野菜だが、今ではどの野菜でも甘すぎて、ちょっとうんざりしている。
甘いジャガイモ、甘いキャベツ、甘いピーマン、甘い白菜、上げたらきりがない。
中くらいの人も、この甘い野菜たちには文句があるらしく、しばしば二人で憤っている。
本来の持ち味以上に甘くするのは、問題ありだと思うのだ。

しかし、今しがた抜いてきたニンジンはとても美味しいので、感謝して食べよう。
大地の恵みと労働に、ありがとう。




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