凍てつく夜空の豆まき２０１５

節分の今日、一日穏やかに晴れ渡った。
夕食を終えて、いざ豆まき。
小さい人が、神棚に上げておいた枡に入れた煎り大豆を、元気な掛け声とともに家中に撒き歩く。
「鬼はー外、福はー内」
離れの部屋にも倉庫にも、みんな等しく豆を撒いていく。
外はキーンと冷え切って、深い藍色の雲ひとつない夜空にはオリオン座が懸かりシリウスが青白く輝いている。
豆を撒き終えた小さい人は、恒例のお小遣いを祖父母からもらって上機嫌だ。
今年の節分も、家族みんな元気に過ごすことができた。
この幸せを当たり前のようにできる、なんともありがたいことだ。
二年ぶりに暗く窮屈な押入れから出られたお雛様も、清々としてうれしそう。
華やかなお雛様の雰囲気もあいまって、さらに幸福感が上がったように思える。
お雛様も豆まきも、忘れ去られてしまいそうな日本の風物詩だが、情緒面に少なからずプラスをもたらすので、なくしたくない伝統行事である。