とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

乖離(かいり)・・・

2018年05月24日 | Weblog


一昨日、「針の筵(むしろ)・・・」というタイトルで書かせて頂きましたが、
若干20歳の青年がたった一人で、
大勢のマスコミを前にして謝罪会見する様子を見て、とても心が痛みました。

私も子供を持つ親ですので、保護者の立場で見てしまう部分があります。

大学側は何を考えているのだろうか?
自分のところに通っている学生を守るのも大学側の役目ではないのか?と。

彼が「社会人」アメフトチームの一員で、
監督との”乖離”が起きたのであれば止む無しですが、
大学生として授業料を払って勉学しつつ部活動の一員として存在している訳でして、、、
厳しい体育会系の学生部員にとっての監督は神に近い存在であり、
コーチにも絶対に逆らえない立ち位置である訳です。
あれだけ厳しい生き残りをかけた世界においては、身勝手な判断で事を起こすというわけにはいきません。
たった一人で身勝手プレーをした訳ではないというのを多くの人達が感じ取っていますから、
彼の謝罪会見から4時間後に出された大学側のファックス内容を知って愕然としました。

何を言いたいかというと、
大学は教育の現場であり、大学生は教育を受けている側となります。
教育を施す側が、教育を受けている大学生のみに責任を押し付けて、
事をお終いにしようという姿勢が許せないと感じ始めた訳です。

学生を守らず、監督だけを守っちゃうの?という思いがよぎりまして、
親としては安心して子供を預けられない大学なのかなとまで思ってしまいます。

日本大学は大勢の大学生をかかえ、附属高校においても多くの高校生をかかえている大規模校です。
学生を守り育てていく教育現場であって欲しいです。

5月15日付の関学大への回答書には、
「今回、指導者による指導と選手の受け取り方の”乖離”が問題の本質」とありました。
関学大の鳥内秀晃監督が仰る通り、
選手の受け取り方が”乖離”していると思うのであれば、
すぐに選手をベンチに戻し『そういうプレーをしろと言ったのではない』と注意して、
メンバーを替えるなどの措置をとる事が出来たはずです。

というわけで、
22日の彼の記者会見から4時間後に出された大学広報部のファックス内容に、
とてもがっかりさせられました。

「心境を吐露する会見を行いました。」
↑ いや、これは心境の吐露じゃなくて、きちんとした謝罪会見だったよね?
しかも大学側からもはねのけられたようなかたちで臨んだ会見でした。

「コーチからの『1プレー目で(相手の)QBをつぶせ』は、
『最初のプレーから思い切って当たれ』という意味です。」
↑ 謝罪会見を見た人達は、そうは思っていないよね?
そんな子供だましが効くような環境ではなかったはずです。

などなど、視聴者を逆なでするような心のない文章でした。


参照)乖離=かいり
・そむき離れること、結びつきが離れること。
・本来1つであるものや、関係のあった物事が離れてしまうこと。
「乖」は訓読みで「そむく」と読み、よく使われる「背く」と同じ。


彼は、日大アメフト部に憧れて憧れて入部して頑張ってきた青年なのだと思います。
憧れていたあの赤のユニフォームを着て、代表選手に選ばれる事を目標に頑張り続けたのだと思います。
彼が犯した事は重大な事件に発展してしまいました。
ですので、心から反省して謝罪を続ける覚悟だと思います。
あの謝罪会見を拝見すれば、彼の人となりはよく分かると思いました。

未来のある若干20歳の青年をいとも簡単に潰してしまうような事は許されないと思います。
アメフト部は退部する事となり大好きだったアメフトが出来なくなったとしても、
日大の学生として残りの学生生活を平和に送る事が出来るようにして欲しいです。
それが、学生教育の現場のあるべき姿だと考えております。

「こいつ、いらない、消えてもらおう!」では、教育の場ではなくなります。
大学はまだまだ教育の場でなくてはなりませんね。

そして、被害に遭われた19歳の青年の怪我が完全に良くなって、
関学大のアメフト現場に戻って、第一線で元気にご活躍される姿を応援したいと願っております。


ーby事務長ー


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