

皆様、こんにちは。
秋らしい気候になってきましたね!
季節の変わり目で体調を崩さぬようお気をつけ下さい。
今回のラボ便りでは、受精卵(初期胚)のグレードについてお話致します。
受精卵のグレードの付け方には、時期に応じて2つあります。
1つ目はVeeck分類という方法です。
こちらは、受精して2~3日目の受精卵(初期胚)を評価する際に用いられます。
2つ目はGardner分類という方法です。
こちらは、受精して4~5日目の受精卵(胚盤胞)を評価する際に用いられます。
卵は受精すると、1つの細胞が2つ、2つが4つ、4つが8つ、、、というように、段々分割して成長を進めていきます。
(必ず偶数の数で分割していくわけではありません。)
この分割した細胞一つ一つの事を“割球”と呼びます。
卵が分割していく過程で、“フラグメント”という割球ではない細胞の粒が出てくることがあります。
このフラグメント自体が卵に悪影響を及ぼすわけではありません。
しかし、フラグメントが多い卵は、少ない卵よりも染色体の異常を持っている確率が高い=妊娠率が低いとされています。
Veeck分類では卵を、割球の数と数字のグレードで評価します。
グレードは下記のように5段階で付け、数字が小さい方が良い=妊娠率が高いと判定します。
グレード1:割球の大きさが均一/フラグメントが見られない
グレード2:割球の大きさが均一/フラグメントが少し見られる
グレード3:割球の大きさが不均一/フラグメントが少し見られる
グレード4:割球の大きさが不均一/フラグメントが卵の半分に見られる
グレード5:卵のほとんどにフラグメントが見られる
例えば、割球が8個あり、割球の大きさが均一でフラグメントが少ない卵は、“8細胞期グレード2”と評価します。
割球の大きさは、分割の過程で均一になったり不均一になったりと変化があります。
また、フラグメントも出現したり吸収されたりすることがあります。
したがって、一度評価したグレードは全く変わらないというわけではなく、
卵の成長過程で変化していくことがあります。
何かご不明な点がございましたら、スタッフまでお声掛け下さい。