大橋むつおのブログ

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RE・かの世界この世界:135『ヘルム島のイメージ』

2023-06-22 06:23:57 | 時かける少女

RE・

135『ヘルム島のイメージ』タングリス  

 

 例えばこれなのです。

 
 ヘルム神の頭上に郵便ポストほどの大きさの懐中電灯が現れた。

「懐中電灯というのは、機能別に表現すると、こうなります」

 懐中電灯は、三つに分かれた。

 
 ボディー  電球   電池

 
「ほかにスイッチや配線やレンズ等もありますが、それをボディーに含めると、この三つです」

 ボディーと電球と電池は、いったん元の懐中電灯に戻ってから、また三つに分離した。小学生に説明するように分かりやすく、こういう授業めいたことが苦手な姫もしっかりと頷いておられる。

「ボディーにあたるものがヘルムの島です」

 ボディーの下にヘルム島のイメージCGが現れた。

「電球がわたくしです」

 分かりやすく神という文字が現れた。

「そして、電池が少女です」

 電池が少女の姿になった。

 

 ボディー=ヘルム島  電池=少女  電球=ヘルム神

 

 そして、もう一度三つのものが合体し、懐中電灯が点灯し、やがて、電球の輝きが弱くなって消えてしまった。

「電池が切れました……切れた電池は廃棄されて、新しい電池が入れられます」

 少女の姿が消えて、新たに少女2が現れた。

 懐中電灯のお尻の蓋が開いて、少女2の電池に入れ替えられる。

 
 そういうことか……。

 
「そう、生贄の少女たちは、この電池なのです。だが、誤解しないでください。神は電池を少女の姿でお遣わしになるのです。電池は十七年かかって島の人たちに愛しまれることによってフル充電されます。そして、いま入れ替えられようとしている電池が……」

 またも電池が入れ替わって、少女2はユーリアの姿になった。

 

 しかし……電球は一度灯ったきりで消えてしまった。

 

「……お分かりになったでしょうか」

 姫が、感に打たれたように立ち上がると、かすれた声でおっしゃった。

「それ、電球に寿命がきたということだろうか?」

「はい、灯りが灯らない懐中電灯に存在理由はありません」

「それって……懐中電灯全体が意味をなさなくなったと言うことなんだろうか?」

「はい、ですので、電池はお返ししますね」

 

 説明のためのオブジェが消えると、エメラルドの上のヘルム神の姿がダブった。

 その片方がハッキリとユーリアの姿になって我々の前に降り立った……。

 

☆ ステータス

 HP:13500 MP:180 属性:テル=剣士 ケイト=弓兵・ヒーラー
 持ち物:ポーション・900 マップ:12 金の針:1000 その他:∞ 所持金:8000万ギル(リボ払い残高無し)
 装備:剣士の装備レベル38(勇者の剣) 弓兵の装備レベル32(勇者の弓)
 憶えたオーバードライブ:シルバーヒール(ケイト) シルバースプラッシュ(テル)
 スプラッシュテール(ブリュンヒルデ) 空蝉(ポチ)

☆ 主な登場人物

―― かの世界 ――

 テル (寺井光子)   二年生 今度の世界では小早川照姫
 ケイト(小山内健人)  小早川照姫の幼馴染 ペギーにケイトに変えられた
 ブリュンヒルデ     無辺街道でいっしょになった主神オーディンの娘の姫騎士
 タングリス       トール元帥の副官 ブリの世話係
 タングニョースト    トール元帥の副官 辺境警備隊に転属 
 ロキ          ヴァイゼンハオスの孤児
 ポチ          ロキたちが飼っていたシリンダーの幼体 小さいが人化している
 ペギー         荒れ地の万屋

―― この世界 ――

 二宮冴子  二年生   不幸な事故で光子に殺される 回避しようとすれば光子の命が無い
 中臣美空  三年生   セミロングで『かの世部』部長
 志村時美  三年生   ポニテの『かの世部』副部長 

 

 


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