つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

2025年02月01日 | 福井良之助展
画像はご覧いただいていても、まだご紹介をさせていただいていない作品が幾つかあるようです。




描かれているのは栗です。

金箔の扇面に、日本画、洋画の色々な画家が様々なモチーフを描く!といった企画を以前はよくデパートなどで催されたとお聞きしています。

扇面ですと、余白に限りがあるので描かれる作品の内容が弱くなるという事も
あると思うのですが、この作品はその扇面を生かし切って普段の福井のイメージより強く、明るく感じられます。

額の扇面の外は緞子。つまり贅沢にも光沢のある絹織物が貼り込まれ、その貼り込みの技術の高さも弥栄さんに教えていただくことができました。

画面に1972年と画家が記していますが、53年の経過を感じさせない作品内容、額装の状態で、お値打ちな作品だと思っています。


静物の最後のご紹介作品は10号のくわいです。
先日ご紹介いたしました作品より大きいサイズ、やはり青慈姑が描かれていて
サイズが大きい分、福井の地づくり?余白?背景を存分にお楽しみいただける作品です。

キャンバスむき出しの古い額ですが、妙に作品にあっていて素敵です。


まだ通路の雪景色をご紹介しきれていないかもしれませんが、新しい記事を書かせていただく機会に補足的にご紹介させていただきたいと思っています。

佐橋も私も皆様ご存知の通り、福井の作品は好きでずっと扱わせていただいてきましたが、弥栄さんもお若い時は「福井が一番好きだった。福井と薫とね。」と教えてくださったのが少し意外でした。そういえば、「あぁ、この作品が目の前からなくなると思うと寂しい」と初めて口にされたのがこの福井展の何点かの作品でした。

前をお通りになる方数人といつものお客様のどなたかが毎日お顔をお見せくださり光栄に存じます。ぎっくり腰で騒いでいる間に早くも一週間が過ぎ、一応の展覧会期日の半分が過ぎました。とりあえず明日の日曜日も営業させていただきます。よろしければお立ち寄りください。



「栗」 扇面 ◇
「くわい」10M ☆






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