あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

関東百駅巡礼歩行(いすみ鉄道新田野駅)

2008-03-19 23:33:57 | 関東百駅巡礼歩行
 2008年3月8日(土)

 やまさんの「関東百駅巡礼歩行」第43番目は、好天
に恵まれた。



 集合地は、房総半島を走る、いすみ鉄道の無人駅、
新田野(にったの)。

 東京、神奈川、埼玉から集まった10人は、記念撮影
をして10時58分に出発した。

 東側一帯は田んぼが広がり、駅の周辺には商店は
おろか民家も少ない。よくここに駅が出来たと思われ
るような場所である。


 東側の農道のあぜにナノハナが咲き、少し先の田ん
ぼも、盛りを過ぎたが、ナノハナ田になっている。

 そばの農家の前にテントを張って、新田野郷生産組
合の人たちが、ナノハナなどを販売していた。

 夷隅(いすみ)川の支流、落合川の「じろうま橋」を渡
って大和田の小集落を北に抜け、谷間の草道に入る。
湿地帯に出て北側の山すそに回り、右折して南東に
向きを変えた。

 ひとつ目の沼の先で道は不明瞭になり、しの竹や灌
木の間などをかき分けて進んで、二つ目の沼のほとり
に出た。




 ちょっとした枯れ草の広場あったので、暖かい日差し
を一杯に浴びて昼食をする。


 地図上では、その先も道がついていて、200mほど
の間だけ、尾根を越える林間を抜ければ三つ目の沼
に出られるので、先に進むことにした。

 しかし、沼の北岸沿いの辛うじて付いていた道が少
しで途絶え、再び林間の急斜面をかき分けながらの
やぶこぎとなる。

 シダの間の倒木を越えたり、ツタの間をくぐったり
して、何とか原生林模様の林間を稜線に上がった。


 方向を定めて杉林の林間を谷間まで下ったが、
どうやら南側に回り過ぎて、昼食をした沼の上流に
出てしまったらしい。

 再び急斜面を稜線まで上がって北に向かい、少し
進むと右に下る踏み跡らしいのが見つかった。下っ
て行くと、水は少ないが目的の沼のほとりに出るこ
とができた。

 昼食を終えたのが12時42分で、次の沼に出たの
が14時30分。直線距離にして500m足らずを抜
けるのに2時間近くかかった。

 でも全員トラブルもなく通過でき、やまさんの企画
ならではの、なかなか得難いノンロードウオーク(や
ぶこぎ)だった。

 谷地田に沿って北東に進み、右手に岬ダムの堰堤
(えんてい)を見て西の谷の小集落を抜ける。


 不入集落南側のT字路に出て、左手にあった標識
に従い林間を上がって、坂東三十三観音第三十二番
霊場の清水寺(きよみずでら)に着いた。

 清水寺は、伝教大師最澄が草創し、坂上田村麻呂
が建立したといわれている古寺。スタート時は、ここ
で昼食の予定だったが、すでに15時が近い。

 重厚な仁王門をくぐると、文化14年(1818)再建と
いう朱塗り鮮やかな四天門がある。


 さらに石段を上がり、どっしりと構える本堂に参拝。
拝殿の上には、龍などの精巧な木彫が施されていた。


 境内には、新しい赤穂四十七士の木像を祭ったお
堂や、坂東、秩父、西国の百観音の写し本尊を祭っ
たお堂、朱塗りの鐘楼、文政9年(1826)の芭蕉翁
123回忌を記念して建立したという芭蕉の句碑など
がある。

 境内とその周辺には、スダジイ、ヒサカキ、ヤブコウ
ジ、モミ、カゴノキなど、豊富な自然林が残り、「清水
観音の森郷土環境保全地域」に指定されている。

 境内の白梅は満開だった。

 予定よりだいぶ時間が経過したので、あとは駅まで
最短距離で急ぐことにする。

 県道155号を西に向かい、夷隅川の急カーブ点を
見下ろし、嘉谷トンネル(109m)を抜ける。

 細尾で田のあぜ道をショートカットし、送電線の保安
路を上がって、一軒家の裏手に出た。外で作業して
いた家の主に断って、屋敷内の私道を何とか通過さ
せてもらう。


 りっぱな屋敷林の多い下原集落を南に進み、16時
15分に、新田野駅に戻った。


 女性メンバーの一部は、駅のそばに咲くナノハナを
摘んで野歩きの土産にして、間もなく来たナノハナ色
の大原駅行きディーゼル車に乗る。


(天気 快晴、距離 10㎞、地図 国吉、歩行地 いす
 み市(旧夷隅町))
コメント (2)
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