あるきメデス

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スイス8日間の旅 第6日 インターラーケンからユングフラウヨッホに上がる①

2012-06-15 22:00:12 | スイス旅行
 2012年6月1日(金) 晴一時曇
 
 == インターラーケンからユングフラウヨッホへ ==

 インターラーケンのホテル、カールトンヨーロッパにて7時から朝食、7時45分に
出発で少し忙しい。近くのインターラーケンオスト(Interlaken Ost)駅↓(Ostは東のこ
と)に行き、8時5分発のユングフラウ鉄道に乗ってユングフラウヨッホに向かう。


 ユングフラウ鉄道は1896年から工事を開始して、1903年にアイガー北壁直下のアイガ
ーヴァント(Eigerwand)駅、1905年には標高3,160mのアイスメーア(Eismeer)駅と順次
開業し、1912年8月1日にヨーロッパ最高地点、標高3,454mのユングフラウヨッホ駅が
開業に至り、今年はちょうど100年になる。なお、8月1日はスイス建国記念日である。

 インターラーケンからの登山電車は、当初予定の往復とも同じラウターブルネン
(Lautervrunnen)経由でなく、上りはグリンデルワルト(Grindelwald)経由になるとのこと。
ループ状に、別ルートで往復できるのは嬉しいことだ。


 往路は、グリンデルワルト駅まではベルナーオーバーラント鉄道、次のヴェンゲルア
ルプ鉄道でクライネ・シャイデックまで上がり、さらにユングフラウ鉄道で終点のユン
グフラウヨッホ(Jungfraujoch)駅までという行程になる。



 標高567mのインターラーケン駅を出て川沿いに進み、帰路との分岐ツヴァイリッチ
ネン(Zweilútschinen)(652m)から山間に入って高度を上げ、↓グリンデルワルト駅(1027m)
で、8時47分発クライネ・シャイデック行きに乗り換える。


 上がるにつれて乗客が増えると聞いたが、ここでは中国系らしい観光客が目につく。




 緑の斜面に広がる住宅などを眺めていると、電車はどんどん高度を上げて雪山が迫っ
てきた。


 9時20分にクライネ・シャイデック駅(2,061m)に着いた。帰路に昼食をするところだ。


 ここからさらに乗客が増え、ターバンを巻いたインド系らしいグループも見られる。




 間近に雪山を眺めながら次のアイガーグレッチャー駅(2320m)を過ぎると、電車は終
点まで長いトンネルに入る。




 標高2,865mのアイガーバント(Eigerwand)駅で5分ほどの停車時間があり、岩山をうが
った展望台から、グリンデルワルトや周辺の山並みなどが展望できる。






 次のアイスメーア駅(Eismeer)(3,160m)でも同様な停車時間があったが、展望台の外は
ガスに覆われ全く展望は利かなくなった。




 さらにトンネル内を進み、10時22分に岩窟の中のユングフラウヨッホ駅(3,454m)に
着いた。

 高山病に注意してゆっくりと足を運び、岩窟の中の通路を進んで展望用の高速エレベ
ーターで3,571mの展望台の建物に上がった。ヨーロッパの展望台の中で最高点にある。


 晴れていれば、アイガー(Eiger)(3,970m)、メンヒ(Mõnch)(4,099m)、ユングフラ
ウ(Jungfrou)(4,158m)やアレッチ氷河などが一望できるはずだが、ガラス張りの展望
台からは、一面のガスで何も見えない。

 外の展望デッキに出てみたが同様、風が冷たいので早々に戻る。残念ながら最高点で
の展望は阻まれたが、これも天気次第なので仕方ない。外気温は-2.5℃を示していた。


 高速エレベーターで下り、今年4月1日から開通したという別の洞窟ルートを駅の方
に戻ることにする。

 この場所にこんなものが要るのだろうかと思われる、きらびやかな電飾で飾られた一
角を抜けると、その先は鉄道建設当時の写真が並んでいる。


 さらに、アイスパレスと呼ぶ氷の装飾が見られるというエリアがあるが、回ると集合
時刻に遅れそうなので入口だけのぞき、駅の近くの売店やレストランなどのあるところ
に戻った。

 売店の近くに、開通当時の登山電車の模型や測量器具などがガラスのパネル入りで展
示され、喫茶コーナーではアジア系の観光客で賑わう。

 そばに日本の赤いポストがあり、投函できるというので、売店で1.90CHF(スイスフラ
ン)の切手を貼って自宅宛に投函した(このはがきは3日目、帰宅翌日の6月4にはわが
家に配達された)。

 11時30分発の登山電車で下山にかかる。帰路は途中駅での観光停車はなく12時17分頃
クライネシャイデック駅で下車した。

 駅は、往路の頃より増えた観光客で賑わっている。駅構内の2階にあるバーンホフ
(Bahnhof)レストラン(Bahnhofはドイツ語で駅のこと)でアルペンマカロニの昼食をする。

 乗り継ぎ列車まで少し時間があるので、駅の背後にあるという新田次郎の墓碑を探す。


 「アルプスを愛した日本の作家 新田次郎 ここに眠る」と刻まれた碑は、スキー場
を背にした小高い斜面の下部に埋め込まれていた。

 蛇足ながら、私は若い頃、まだ気象庁に勤務されていた新田次郎さんの、山の気象に
関する講演を聞いたことを思い出す。帰国後間もなく新聞で、今年は新田次郎の生誕100
年になると知った。


 新田次郎の墓碑の背後を少し上がると、上部にスキー場が広がり、眼下にクライネシ
ャイデック駅周辺の建物や登山電車などが見晴らせる。


 足もとには日本では見たことのない、アルペン・ソルダネッレ(俗名イワカガミダマ
シ)が咲いていた。


 13時30分発のヴェンゲルンアルプ鉄道の登山電車で、次の乗換駅ラウターブルンネン
(Lauterbrunnen)(797m)に向かう。


 電車には、ラウターブルンネンからシルトホルン展望台(2,967m)に上がる、オプショ
ナルツアーのガイドで地元にお住まいというNさんが乗り込み、線路際に咲いている花
やスイスのことなどをいろいろと紹介してくれる。

 列車は雪の残るアイガー北壁周辺から次第に高度を下げ、雪が消えて牧草地帯となり、
ラウターブルンネン周辺の家並みも見えてきた。

 急カーブのたびに移り変わる景色に目が離せない。


 深い渓谷に向かって下って行くと、右手に垂直の断崖から落ちる大きな滝が近づき、斜
面に広がる民家や牧草地が増える。14時20分にラウターブルンネン駅に着いた。


 ツアーに参加の6人と分かれ、10分ほどで最後のベルナーオーバーラント鉄道に乗り
換える。


 次のツヴァイリュッチネン駅で往路の線路と合し、14時54分にインターラーケン駅に
戻った。この後はフリータイムとなり、三々五々駅を離れる。       (続く)



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コメント (2)
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