あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

宮古諸島・八重山諸島10島めぐり③ 西表島、由布島、竹富島、小浜島(沖縄)

2018-03-17 17:39:24 | 国内旅行
 2018年2月21日(水)

 石垣島の南西部にあるグランヴィリオリゾート石垣島ヴィラガーデンで5時30分に起
床し、6時30分からレストランでバイキング朝食を済ませる。


 乗り合い形式のバスで8時13分にホテルを後にして、南東側すぐ近くの石垣港に8時
21分に着いた。


 今日は、フェリーで西方にある石垣島より大きい西表島(いりおもてじま)に行き、東
側に近接した小島・由布島(ゆぶじま)へ水牛車で往復し、昼食後にジャングルクルーズ
をして、西表島南西の大原港から東側、石垣島に近い竹富島(たけとみじま)を観光、さ
らにフェリーで宿泊地の小浜島(こはまじま)へという行程である。



 石垣港8時40分発の八重山観光フェリー「ちゅらさん」号は、エンジン音を響かせて
小雨模様の海上を西進する。



 途中で南側の黒島などが望まれ、西表島の南端にある大原港に9時30分に着いた。天
気は曇天である


 西表島は、人口2,300人余り、面積は289.27㎞で沖縄本島に次いで大きな島。
島のほとんどを山岳が占め、その90%以上が熱帯、亜熱帯の原生林に覆われているとの
こと。気候は亜熱帯というより熱帯に近く、降雨量は年平均2,600mm以上で熱帯雨林
の様相を見せているという。

 ジャングルにはイリオモテヤマネコ、カンムリワシ、セマルハコガメ、ヤエヤマヤシ、
サキシマスオウノキなど世界的に珍しい動植物が生息している。


 迎えに来ていた西表島交通のバスに乗り、9時40分に大原港を出た。バスは10分で
土産店「ショップ西表島」に着き、9時50分まで買い物タイムに。



 店内には、黒糖や泡盛「いりおもて」、たくさんのイリオモテヤマネコのぬいぐるみな
どが目についた。
    

 バスは島の東岸沿いを北に向かう。もう田植えの済んで田んぼもあり、木々の茂る小島
の転々する湾なども望まれた。



 10時11分に島の東端に近い由布島入口の美原に着き、10数台待機していた水牛車
のうちの2台に分乗する。



 私たちの乗ったのは「海(カイ)くん」という名の17歳の水牛で、乗務員は高嶺 力
さん。向こうに見える由布島に向かって、ゆっくりと移動を開始した。


       

    
 高嶺さんはユーモラスな口調で水牛のことなど説明したり、蛇皮線を弾きながら沖縄民
謡「安里屋ユンタ」を歌ってくれる。「アンコール!」の声に応えてさらに「花」も歌っ
てくれたが、終わらぬ10時33分に由布島に着いた。


 由布島は、人口22名、面積0.15㎢、周囲2.15㎞という小島で、海抜は1.5
mしかないとか。かつて竹富島や黒島からの移住者が対岸の竹富島での稲作で暮らしてお
り、その頃農耕用として活躍したのが水牛で、昭和7(1932)年頃台湾からの開拓移
民ともに石垣島に渡ってきたとのこと。

 昭和44(1969)年のエルシー台風で、大被害を受けた島のほとんどの人たちは対
岸の西表島美原地区に移り住み、西原正治おじい夫妻のみが島に残り、「島をパラダイス
ガーデンへ」のロマンを描きながら1頭の水牛で土や堆肥を運んでヤシや花を植え続け、
手造りの楽園を造り上げたという。

 現在、由布島にいる水牛はアジア水牛が40頭余りで、1頭ずつに名前がついていて、
食事は1日朝夕の2回とか。水牛車を引くには生後2~3年から調教を始め、早い水牛は
半年から1年でお客様を乗せて引けるるようになるという。

 水牛の体重は600㎏前後で、水牛車には16人前後、約2トンの重量を引くとか。寿
命は約30年で、水牛車を引くのは15~20年くらいのようだ。


 幾つもの水牛車で次々に上陸した観光客は、そばの水牛車待合所の建物に入りグループ
ごとに由布島水牛家系図などの説明を受ける。その後ガイドの案内で島の観光となった。


 ヤシの並ぶ周遊路を進むと「水牛之碑」がある。
    


 その先では水牛車の牛と一緒の記念撮影、さらにペアやグループごとの記念撮影と続き、
少し先の小屋ではなんと撮影した写真がもうプリントされていて、希望者はその場で購入
できる(1枚1,300円)。


 昔の水牛車の復元模型の横を過ぎ、温室になっている蝶々園に入る。

    
 数々のブーゲンビリアなど熱帯の華麗な花が咲き、バナナが花と実をつけ、スターフル
ーツも熟した実を見せる。
     

        



      

    
 国内が冬の時期だけ暖かいこちらに飛来するというアサギマダラ↑も見られた。


 池の横を回って水牛車待合所に戻り、店内の土産物や水牛の家系図なども眺める。




 待合所のそばには水牛の池があり、待機中の水牛や仔牛が体を休めていた。



 11時15分に待合所に集合して、再び水牛車に乗って西表島に戻る。帰りの水牛は7
歳の元気君。乗務員は名乗らなかったが、三重県鈴鹿市の出身でホンダの社員時代には水
牛のいる東南アジア2国に勤務したというが、なぜこの仕事に就いたかは聞き漏らした。

 11時30分頃対岸の西表島美原に戻り、バスは雨の中を東岸沿いを北へ、最東端の野
原崎を回り高那地区の「レストランたかな」に11時50分に入る。
 
 昼食は西表膳と呼ぶもの。地元の野菜、畜産物、海産物、西表そばや古代米などの膳を
おいしくいただいた。
    


 雨は止まず12時30分にレストランを出て、バスは東岸の往路を南下して戻り、大原
港に13時05分頃着いた。

     
 ちなみに、港に近い大原郵便局のそばの大原交差点の交通信号は、日本最南端の信号機
だという。


 大原港から13時発の仲間川マングローブクルーズ船に乗り、13時09分に出港した。

 クルーズ船はワンマンで、若い船長が操舵機を握りながらガイドも兼ねている。船は北
に回ってバスで戻った橋の下を通過して仲間川に入る。



 原始の姿をそのまま残す仲間川は、全長約17.5㎞、河口から10㎞までは海水の混
じる汽水域とのこと。マングローブ林の広さは約200㏊あり、日本最大級の規模を誇る
という。

 雨に濡れてしっとりしたマングロープ林が続き、船長は見所に来ると船を止めて説明し
てくれる。
     
     
 出港した頃は雨だったが途中から止み、見にくかった船の横を覆った雨よけのシートを
外したので、マングローブもよく見えるようになった。




 中ほどではかなり川幅が広がり、左にカーブして次第に狭まる。船長は最近、イリオモ
テヤマネコがこの川で泳ぐのを目撃したという。

 クルーズコースの最奥にある船着き場に13時45分頃着き、遊歩道を少し進むと巨大
なサキシマスオウノキが立っていた。平成12(2000)年に「森の巨人たち百選」に
選ばれた、全国でも珍しい巨樹・巨木のひとつ。
     


 幹回り3.6m、樹高20mあり、樹齢は約400年と推定されるという。大きな昆布
のような根元は板根と呼ぶらしい。
     


 クルーズ船に戻り、13時53分に往路を戻ることになる。帰路でも往路は通過したと
ころで停止して、説明をしてくれるところもあった。14時05分に大原港に戻る。



 西表島の観光を終え、大原港発14時30分のフェリー「ちゅらさん」号に乗り、今回
の旅での最西端の西表島を後にした。船中再び雨となり、海もかなり波立っている。

 船は朝出た石垣島方向に向かい、石垣島のすぐ西にある竹富島の北東側にある竹富東港
に15時15分頃着く。幸いに雨は上がっていた。

 竹富島は石垣島の南西6㎞余り、面積5.42㎢、周囲9.2㎞で、人口は約350名
とか。琉球石灰岩からなる島なので水に乏しく、水道と電気は石垣島から供給されており、
赤瓦屋根の家並みや白砂の道など、古き良き沖縄の姿とを残しているという。

 島内にあるATMは郵便局のひとつだけ、小中学校も1校のみで、信号機はないらしい。

 竹富島の観光は、竹富島交通の2台のマイクロバスに分乗して回ることになり、18号
車に乗る。バスは島の反対側、南西部にある遠浅の白い砂浜の海水浴場、コンドイビーチ
を車中から眺めた後、少し南の「星砂の浜」とも呼ばれる皆治浜(かいじはま)に15時
30分に着いた。

 ここでは、砂浜の湿った砂に指をつけると、くっついた砂の中に星の形をした小さな砂
が見つけられる。星砂は、海藻などに付着した有孔虫「ホシズナ」の遺骸が砂浜に打ち上
げられたものとか。10分前後の時間だったが10個前後見つかった。


 マイクロバスは島の北側中央部に15時52分に着き、沖縄県で初めて国の重要伝統的
建造物群保存地区に選定されている、竹富古民家集落を散策することにした。

 東に進むと神社のある広場に「世持御嶽(ユームチウタキ)」の説明板がある。

 琉球王朝時代の村番所跡で、竹富村誕生の大正3(1914)年から昭和13(1938)
年まで村役場があり、その跡地に火の神と農耕の神を祭ったのが世持御嶽だという。


 次の十字路際に「たけとみ民芸館」があるが、フリータイムが短いので入館は省く。


 石垣の塀が続きブーゲンビリアの咲く民家横などを進んだ3本目の交差点際には、島で
唯一という自動販売機が2台並んでいた。




 北側の通りからは観光用水牛車が近づく。


     
 西に折れて少し先の高台に、「なごみの塔」と呼ぶ竹富島最高点の展望台があり、そば
まで上がると国の重要伝統的建物群保存地区に指定された家並みが見下ろせる。




 眼下の民家には、オレンジ色の見たことのない花が咲いていた。
    

 近くのマンホールは、シンプルなデザイン。


 16時20分にマイクロバスに乗って竹富港に戻り、16時45分発小浜港行きのフェ
リー「サザンクロス5号」に乗る。


 フェリーは西北に進み、石垣島と西表島の間、西表島に近い小浜島(こはまじま)の東
岸、小浜港に17時15分に着いた。


 迎えのバスに乗り、島の南東部にある今日の宿「はいむるぶし」に17時25分に入る。

 小浜島は面積7.86㎢、周囲16.6㎞で、人口は約740名、サトウキビ畑と牧草
地が広がり、NHKの朝ドラ「ちゅらさん」で知られ、島の中央にある標高99mの大岳
(うふだき)に上ると、与那国島を除く8つの島が見えるという。

                               (歩数 9,500)




国内ランキング


にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする