『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 ”もの思う秋”

2009-08-28 21:23:58 | Weblog

 

            
                    シュウメイ菊

      
           アオイ

      
           シラタマ

  何れも秋を思わせる淋しい花です。

 『八重葎(むぐら)しげれる宿のさびしさに 人こそ見えね秋は来にけ

 り』   恵慶法師(えぎょうほうし)

  幾重にも葎が生い茂っているこの宿は それだけでも寂しいという

 のにだれ一人として訪ねてきません

 なのに秋だけはいつの間にか訪ねてくるのですね

     葎とは、雑草のことを言うようです。

 恵慶法師とは?=(生没年不明)のようです。

 平安中期の人で三十六歌仙の一人です。

 花山天皇(984~986)の頃の人で、播磨国「兵庫県)の国分寺の僧

 だったといわれます。

 平兼盛・源重之らと親しく、当時の歌壇の中心的歌人で、自然をよ

 むのが 得意のようでした。

 

 何となく、この短歌(うた)が頭に浮かびました。