『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

揺蕩柔らかな、春の風が花々の間をそ~っと吹き抜けて…

2014-05-02 16:20:37 | Weblog

     

                                   

     あなた

 今日の”タヌ”ご機嫌ななめ写真写すよって、言ってもこっちを向いてくれない。

 これも、陽が射さないからかな?

 お陽さんも重い雲から出ようとしないし…

 春というのに小さな花々は咲くこともできないでいる…可哀想に。

 

 それにしても。家の中は何となく冷え冷えとして…やっぱり何かがたりない…

 わたし一人では、補いきれない…もの…

 

 珍しい友達が現れる。

 彼女がお陽さんを連れてきたようです。

 柔らかな春の陽気が冷え冷えした部屋まで暖めてくれる。

 先ほどまであった小さな隙間の冷たさがなくなりました。

 やっぱり、人間の力が及ばない春の陽の暖かさ…

 

 揺蕩(たゆとう)柔らかな春の風が、庭の花々を、そ~っと撫でながら吹き抜けて行く。

 例のごとく彼女は、一服の茶を喫し、風が去るように帰って行きました。