『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

あの子はあれで思春期の真っただ中、何かに躓き…悩み藻掻き苦しんでいるのでは…

2015-03-26 16:49:47 | Weblog

                    
                    

   あなた

 お陽さんは出ていますが、吹くともなしに頬を撫でる風が冷たい。

 白のクロッカスが楚々として咲いています。

 まだ芽が生え揃わない…

 花畑がガランとして、妙に広く感じる。

 そこにポツンと…少々淋しげに…咲いて。

 「早く仲間が出て来ないかなぁ…」って待っている様子。

 

 午後陽射しが強くなり冷たい風は何処かへ行っちゃって…

 ようやく「麗らかな春」です。

 再び巡り合えた喜び…。

 

 ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける  紀 貫之

 ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづこころなく はなのちるらむ  紀 友則

 麗らかな陽気に誘われ…

 この様な和歌が頭を過ぎります。

 

 ただ、ボンヤリとカーテン越しに庭を眺めていると、 ふと、カッタンの事思い…

 あの子はあれで思春期の真っただ中、何かに躓き…悩み、藻掻き苦しんで…いるのでは、

 なかろうか?

 平静を装っていても…まだ14歳…そんなふうに思うと急に可哀想になって…

 あなた

 カッタンを見護ってね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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