『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 ”蜘蛛の糸”……

2013-11-07 15:08:15 | Weblog

   

                                              

      あなた

 夢の国の扉を一寸開けてみました。

        蜘蛛の糸             芥川龍之介

 

 釈迦はある時、極楽の蓮池を通してはるか下の地獄を覗き見た。幾多の罪人どもが苦しみもがいていたが、その中にカンダタ(犍

陀多)という男の姿を見つけた。

 カンダタは生前に様々な悪事を働いた泥棒であったが、一度だけ善行を成したことがあった。小さな蜘蛛を踏み殺そうとしたが思い

とどまり、命を助けてやったのだ。それを思い出した釈迦は、地獄の底のカンダタを極楽へ導こうと、一本の蜘蛛の糸をカンダタめが

けて下ろした。

  極楽から下がる蜘蛛の糸を見たカンダタは「この糸をつたって登れば、地獄から脱出できるだろう。あわよくば極楽に行けるかもし

ない」と考える。そこで蜘蛛の糸につかまって、地獄から何万里も離れた極楽目指して上へ上へと昇り始めた。ところが糸をつたって

る途中、ふと下を見下ろすと、数限りない地獄の罪人達が自分の下から続いてくる。このままでは糸は重さに耐え切れず、切れてし

うだろう。それを恐れたカンダタは「この蜘蛛の糸は俺のものだ。お前達は一体誰に聞いて上ってきた。下りろ、下りろ」と喚いた。す

と次の瞬間、蜘蛛の糸がカンダタのぶら下がっている所から切れ、カンダタは再び地獄に堕ちてしまった。

 その一部始終を見ていた釈迦は、カンダタの自分だけ地獄から抜け出そうとする無慈悲な心と、相応の罰として地獄に逆落としにな

ってしまった姿が浅ましく思われたのか、悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。

 

 何事もなかったように、お釈迦様はそこから立ち去りました。

 極楽ではちょうどお昼時だったそうです。これは大まかのあらすじです。

 

 この本に出会ったのは中学一年生。

 それから、何度も読みました。未だに答えは出ません。

 頭がわるいのか?感性がないのか?…

 

 

             


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