何かを説明していて「はい、ここまでで何か質問は?」と声をかけたとき、「○○のところがよく分かりません」と手があがる場合はまだ安心できます。
しかし、往々にして何も質問が出ない場合が多いものです。(あまりにも説明内容がひどすぎて質問する気にならない場合もあるでしょうが。)
この場合危ないのが「分かったつもり」というケースです。
本当の趣旨を理解していないもしくは誤解しているのですが、本人からすると「分かった」と思い込んでいるのです。本人は「分かっている」ので当然質問は出ません。
「分からない」人は、本人が「分かっていない」ことを自覚していますし、まわりの関係者もそれに気づいていますから、それなりの対応ができます。
が、「分かったつもり」の人は、実態は「分かっていない」のですから厄介です。それが偉い人であれば、なおさら・・・です。
「分かったつもり」の人を見分けるのは、本人の自覚がない分堂々としていますから、結構難しいです。ともかく、「ん?、ちょっとずれてるな」と感じることがあったら、その都度確かめることです。
「分かったつもり」の同床異夢は必ずどこかで大きな不具合を招きます。「ひょっとしたらのアンテナ」で敏感にキャッチしましょう。
このテーマについては、最近、西林克彦氏の「わかったつもり 読解力がつかない本当の原因」という本を読んでみましたので、その感想のBlogの中で、もう少し詳しく論点をご紹介します。