OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary Business People

〔映画〕引っ越し大名!

2022-05-16 07:29:18 | 映画

 
 ほとんど期待していなかったのですが、完全に裏切られました。とても面白かったですよ。
 
 海外のコメディにある「少なからぬ悪意?を感じるようなジョーク」や日本のコメディにある「ワザとらしいギャグ」とは無縁の “素直なつくりの喜劇” です。
 
 もちろん原作や脚本によるところが大きいのですが、キャスティングも見事だったと思います。
 
 松重豊さん、西村まさ彦さん、ピエール瀧さん、飯尾和樹さんといったコメディの申し子のような役者さんたちは言うに及ばず、高橋一生さんの溌溂さも気持ちよかったですね。
 主役の星野源さんはまさにはまり役でしたし、あとは何と言っても高畑充希さん。こういう役柄も自然な構えで演じ切っていました。
 
 犬童一心監督をはじめとしたスタッフや出演した役者のみなさんのおかげで、久しぶりに “気持ちが爽やかになる作品” を観せてもらいました。
 ともかく私は、シンプルなテイストが好みなのです。

 

 

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〔映画〕007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

2022-05-15 09:08:13 | 映画

 
 契約している映像配信サービスのラインナップに加わったので、早速観てみました。
 
 ダニエル・クレイグがボンドを演じるシリーズになって、それぞれの作品が前の作品を引き継いで物語が進んでいくようになりましたが、それも遂に本作品で打ち止めのようです。
 
 しかし、さすがに007シリーズは高水準の出来ばえをキープしますね。最後の細菌兵器工場での攻防は “今ひとつ感” がありましたが、アストンマーチンDB5の特殊装備を駆使したカーアクションや、新人CIAエージェント(アナ・デ・アルマス)も加わった格闘シーンなどなど、単純に楽しめる映像が目白押しでした。
 
 さて、この人気シリーズ、何年か後にはまた新たにリスタートするのでしょう。まったく新たなプロットやキャスティングで作るのか、それとも逆に新たなボンドを迎えてシリーズとしての連続性を保つのか・・・、あれこれ楽しみではありますが、また素直に待ちたいと思います。

 

 

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〔映画〕ロード・オブ・ウォー

2022-05-14 08:17:51 | 映画

 
 カタカナでタイトルを書くと意味が分かりにくいですが、「Lord of War」なら(言われれば)なるほどと思うでしょう。
 
 いくつかの実話をもとに作り上げたフィクション作品とのことですが、このモチーフは気分のいいものではありません。
 
 たしかに今の戦争や紛争においては、こういった現実があるのだと思いますが、ラストシーンを思うと、この作品としてのメッセージの伝え方には疑問を抱かざるをえないですね。
 もちろん、そういった評価は感性によるものですし、“好み”という次元のことかもしませんが。
 
 ちなみに、キャスティングとしてのニコラス・ケイジは久々に良かったと思います。このところB級ダッシュの “今ひとつ” の役柄と演技が多かったので。

 

 

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〔映画〕スプリング、ハズ、カム

2022-05-13 08:25:47 | 映画

 
 日本映画らしい “ほのぼの系” の映画です。
 
 こういったテイストの作品の場合は、ドラマチックなストーリー展開で魅せるものではないので、登場人物のプロットや細かな演出、あとは出演者のキャラクターや演技がとても大きなウェイトを占めますね。
 
 その点では、登場人物間の関わりやその際のセリフ回しとかには “今ひとつかな” という印象を受けました。主人公たちが遭遇するエピソードもそうですが、ちょっと不自然さを感じるんですね。
 
 ただ、石井杏奈さんはとても良かったと思います。地方から上京してきた純朴でナチュラルな主人公の役どころを気負うことなく演じていました。

 

 

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〔映画〕あの日のオルガン

2022-05-12 07:30:19 | 映画

 
 太平洋戦争末期の実話にもとづく作品とのことです。
 
 物語の出来の良さに加えて、この作品の場合、出演した役者のみなさんがとてもよかったと思います。

 一人ひとりのプロットがしっかりしていたことが第一ですが、それぞれの演技から一所懸命さが伝わってきましたね。特に中堅・若手の女優さんたち。大原櫻子さん、佐久間由衣さん、三浦透子さん、堀田真由さん、福地桃子さん・・・。それぞれに実績のある方々でみなさん見事でした。
 
 主役の戸田恵梨香さんは言うまでもなく流石の存在感でしたが、こういったしっかりものの役柄が “お決まり” になりつつあるので、そのあたりちょっと残念な気もします。

 

 

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寂聴 残された日々 (瀬戸内 寂聴)

2022-05-11 10:31:50 | 本と雑誌

 

 瀬戸内寂聴さんの著作は一冊の本になっているものとしては読んだことがないのですが、単発のエッセイを拝読したり、マスメディア等に登場してあれこれお話ししている姿は時折見かけたりしていました。また、30年以上前ですが、私の友人の弟さんが寂聴さんのお手伝いをしていたことがあり、そのころから何となく気になっている方でした。

 本書は、朝日新聞に連載されたコラムを再録した寂聴さんの最晩年のエッセイ集です。
 そこに記されている様々なエピソードから最も私の印象に残ったものをひとつ書き留めておきます。

 「中村哲さんの死」。2019年12月12日に掲載された寂聴さんの悲痛な思いが迸る一文です。

(p172より引用) 井戸水が湧くにつれ、砂漠が少しずつ畠になり、人々の生活にうるおいが生じてくる。
 アフガニスタンの人々にとって、中村さんは、恩人になった。
 私にも、中村さんから話を聞けば聞くほど、目の前のおだやかな、自分の息子のような年齢の男が、人間でない尊いものに思えてきた。・・・
 中村さんの仕事は、次第に国内でも認められていったが、そんなことにおごる人物ではなかった。
 この恩人を、アフガニスタンでは、凶徒が襲い、凶弾で死亡させた。・・・
 ただ無私の忘己利他の奉仕の報いが、この無惨な結果とは!
 仏道に身を任せたわが身が、この事実をどう考えたらいいのか!
 中村さん! 近く私もあなたの跡を追いますよ。必ずまた逢いましょう。ゆっくり長い話をしましょう。

 中村さんの半生を思うにつけ、改めて素晴らしい人柄だったと感じ入ります。中村さんの不運を悲しむ人は世の中にそれこそ数限りなく、まさに、不条理。理不尽の極みです。

 

 

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〔映画〕インサイド・マン

2022-05-10 07:08:19 | 映画

 
 ちょっと前のクライム・サスペンス映画です。
 
 デンゼル・ワシントンとキウェテル・イジョフォーの刑事コンビや、犯行リーダーのクライヴ・オーウェン、銀行家のクリストファー・プラマー、さらには敏腕弁護士のジョディ・フォスターとキャスティング面ではビッグネーム目白押しの豪華版で、しっかりした作りの作品です。
 
 ただ、ストーリー的には主犯の犯行に及んだ動機が最後まではっきりしなかったので、どうにも不完全燃焼感が残りますね。そこに何らかの必然性がないと、戦争犯罪の暴露といっても今ひとつ納得感がなく、犯行自体の意味が希薄になってしまいます。
 ひょっとすると、シンプルな「銀行強盗」だったのかもしれません・・・。

 

 

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〔映画〕メン・イン・ブラック:インターナショナル

2022-05-09 10:35:04 | 映画

 
 人気シリーズ「メン・イン・ブラック3」から久しくしてのシリーズ4作目です。
 
 前作までのメインキャラクターのトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスは登場しません。このシリーズでの二人のインパクトはとても大きかったので寂しい気持ちでいっぱいですが、新しい作品として楽しむということですね。
 
 その点、クリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンのコンビというのは、キャラクターの濃さという面ではかなりパワーダウンでしょう。この作品の場合はリーアム・ニーソンがそのあたりを少しは埋め合わせしているようですが、ストーリー自体もあまりこなれてはいなかったので、作品としての出来は正直 “今ひとつ” という印象です。
 
 個人的にはレベッカ・ファーガソンの役柄に期待していたのですが、こちらも正直パッとしないプロットで登場シーンも少なくガッカリでした・・・。

 

 

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〔映画〕真珠の耳飾りの少女

2022-05-08 11:36:45 | 映画

 
 オランダの画家ヨハネス・フェルメールの代表的作品である「真珠の耳飾りの少女」をモチーフに制作された作品です。
 
 フェルメールの絵画の世界を映像で描き出したものなので、ストーリーは二の次なのでしょう。とはいえ、抑揚を抑えた物語の展開もよかったと思います。確かに、少女にあの立派な “耳飾り” は不自然かもしれません・・・。
 
 映像の方は、随所にフェルメールらしい「構図」「光と影」「色彩」を取り込んで、独特の絵画世界の再現にチャレンジしていましたね。当時のデルフトの街の様子や人々の生活風景もしっかり描かれていました。
 
 真面目に作り上げた “正統派映画” といった印象です。

 

 

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〔映画〕劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班

2022-05-07 12:39:05 | 映画

 
 韓国で制作されたテレビドラマを日本でリメイクし、さらにそれを映画化した「劇場版」です。
 
 “時空を跨いだ物語” ということなので、だいたい荒唐無稽な展開だと見当がつくわけですが、やはり予想どおりでした。
 ただ、ある意味潔いのは、時間軸の矛盾の辻褄合わせすら諦めて、過去を変えるといきなり現在も変わってしまうと割り切っているところですね。これは “英断?” でしょう。
 
 まあ、エンターテインメント作品ですから、理屈は不要、視聴者を楽しませることができれば目的達成なわけです。
 その点では、この作品の出来はどうでしょうか・・・。観終わった感想ですが、「過去と繋がる無線通信」というプロットだけが “ウリ” でしたね。

 

 

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自分の頭で考える読書 変化の時代に、道が拓かれる「本の読み方」 (荒木 博行)

2022-05-06 07:35:58 | 本と雑誌

 いつもの図書館の新着本リストの中で見つけた本です。

 最近は “読書法”“読書論”といった類の本は読まないようにしているのですが、この本はちょっと切り口が違いそうだと期待して手に取りました。
 著者の荒木博行さんが説く「本との付き合い方」から、私の興味を惹いたところを覚えとして書き留めておきます。

 まず、「どのような本を選ぶべきか」について提示した荒木さんのヒントです。

(p81より引用) 本は「問い」と「答え」が自分にとって新しいかどうかを整理することで、3つのカテゴリー、つまり「問いの発見」「答えの発見」「既知のリマインド」に分けることが可能になります。

 そして、読書経験を重ねるにしたがって、この3つのカテゴリーの本のポートフォリオを変化させていくのです。もちろん最も自分を進化させるのは、自らの認知行動自体を変える「問いの発見」のカテゴリーの本です。

(p102より引用) 自分が考えている「当たり前」って、そもそも正しいのだろうか......?
 こうした当たり前の「問い」に戻ることの重要性を教えてくれるのが、この「問いの発見」のカテゴリーの本なのです。

 私にとっては、「ソクラテスの弁明」「方法序説」がそれに当たるような気がします。
 とはいえ、要は、その時の自分の状況を踏まえた「ポートフォリオ」が大事ですね。適度に「既知のリマインド」も混ぜ込むのが読書を楽しむコツだと思います。“既知”のことであっても、そこに辿り着く新しい道筋が見つかるのはいい刺激になります。

 次に、印象に残った2点目。荒木さんが、自身の「読む本」が変わっていった背景を語っているくだりです。

(p174より引用) なぜ読む本を変えたのか。それに答えるために、経済学者の内田義彦の「読書と社会科学」の一節を引用したいと思います。
 「読む」と一口にいっても、読み方に二通り、根本的に性格が違う読み方があると思うんです。ここ(黒板)に書いた「情報として読む」のと「古典として読む」の二つです。
 この内田の言葉を借りるならば、私は「情報として本を読むこと」に疲れてしまったのかもしれません。・・・内田は同書で「情報を得るための読書と、情報を受け取る眼を養うための読書」という表現も使っていますが、まさに自分は「眼を養う」ことへと移行したのです。

 この感覚は私にも心当たりがあります。
 数年前から私もめっきり「ビジネス書」は読まなくなりました。「情報を受け取る眼を養う」とまではいきませんが、「直接『情報』を得る」ための読書を意図して減らしていったのは事実ですね。そのかわり、「それまで近づくことがなかったようなジャンルの本」を意識して手に取るようにしてみたのです。

 とはいえ、本来の順番は逆のはずですね。「情報を受け取る眼」をしっかり準備してから「得るべき情報」を受け取るのでしょうが、私を含めほとんどの人は「目を養う方が後」になっているのが現実だと思います。
 “有益な情報”は何も本からしか得られないものではありません。ですが、まずは「身近な読書」によって新たな知識や気づきを得ることに慣れ、その積み重ねで “いろいろな指向性をもった高感度アンテナ”を身に付けられるようになるのでしょうね。

 そして、3点目。荒木さんからの最も大切なメッセージ。

(p220より引用) そこで感じるちょっとした違和感に対して、「なぜだろう?」「どういうことだろう?」という「懐疑」を忘れてしまった人は、「熱狂」させられていることに気づかず、やがてはプラットフォーマーなど大きな見えない力にコントロールされていきます。まるでアイヒマンが、悪びれることなく、自分は組織の命令に従っただけであり、悪いのはナチスだと語ったように......。
 多続であればよいというものではありません。よい本を読み、その思想に熱狂しつつも、「懐疑」を忘れない。そして、そこから生まれた「問い」を抱え続け、そのモヤモヤとした状況に耐えうる力を鍛えること。それこそが、私たちが「読書」をするときに忘れてはならない姿勢なのでしょう。

 “「懐疑」を持ち「問い」を抱き続けよ”。ネット社会での営みのウェイトが増加し、「同調圧力」とか「正常性バイアス」とかの発露が以前に増して顕在化してきた今日、特に重要なアドバイスだと思います。

 さて最後に、「読書」そのものについてではありませんが、本書の中で私にとって最もインパクトがあったフレーズを紹介しておきます。それは、「はじめに」のこのくだりでした。

(p5より引用) 教育のパラドクスとは、教える側がわかりやすく教えれば教えるほど、受け手は考えなくなる、という矛盾です。
 手取り足取り丁寧に示せば、受け手は無批判でそのナレッジを受け止めてしまう。その結果できあがるのは、「教える人の劣化コピー」です。
 だからこそ、何かを教えるときは、全体像を見せてはなりません。・・・何かを教えるときに、教育効果の最も高い「全体像を考える」という行為を、教える側は奪ってはならないのです。

 「教える人の劣化コピー」という一言は強烈です。確かにそのとおりですが、教え方の塩梅は悩ましいですね。相手によっても、具体的な接し方や届け方は変わりますから。

 

 

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〔映画〕10万分の1

2022-05-05 10:09:31 | 映画

 
 コミックが原作の実写版。
 
 「難病」に侵されているヒロインに親友カップルという “テッパンもの” のプロットです。
 
 ストーリー的には大きな波風もなく、比較的大人しいエピソードが続きます。モチーフになっている病気のことを真摯にとりあげようという配慮もしっかりと伝わってきますね。
 
 ラストも学園モノ的なシーンで尻切れトンボではありますが、この作品の場合はこういう幕引きで良かったと思います。
 主役の白濱亜嵐さんと平祐奈さんの演技も適度な抑揚の効かせ方で、この作品のテイストをうまく表現していました。

 

 

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〔映画〕県庁の星

2022-05-04 08:43:18 | 映画

 
 「織田裕二」さんの得意技のプロットであり、ストーリーですね。大筋は、ほぼ想像どおりの展開です。

 観る前から予想されていた主人公が報われる “どんでん返し” には、それをさらに覆すエンディングが待っていて、そしてそれも主人公は覚悟しているという仕掛け。これはなかなかの捻りですね。
 ただ、その分 “消化不良”“欲求不満”ではあります。
 
 正直な感想でいえば、この手の流れの作品だとすると、単純に”Happy End” で締める方が、観る方もスッキリいい気持ちになるように思います。
 
 まあ、酒井和歌子さんをキャスティングして、こういうキャラクタを演じさせたのは見事なセンスですね、ちょっと参りました。

 

 

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〔映画〕ボヘミアン・ラプソディ

2022-05-03 08:25:36 | 映画

 
 劇場には行かなかったので、かなり前にテレビ放映されたものを録画していたものをようやく観てみました。
 
 封切られた映画の評判はとても良かったので逆に「さて、どうか???」と思ったのですが、素直に楽しめました。
 
 確かに、フレディ役を演じたラミ・マレックの好演によるところが大きいのは間違いありませんね。とはいえ、他のメンバーやフレディを取り巻く多彩な人々の絡みがとても自然だったことも成功の要因でしょう。
 
 私としては、フレディが厳格な父と和解したシーンが印象に残りました。
 あとは、もちろんラストのコンサートシーン。ただ、こちらは少し前に1986年ウエンブリースタジアムでのクィーンの本物のライブビデオを見たばかりなので、よく映像化しなぁという驚きですね。

 

 

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〔映画〕ミッドウェイ

2022-05-02 08:01:34 | 映画

 
 太平洋戦争を扱った戦争映画にしては、エピソードの扱いに比較的バイアスが少ない作品だと思います。
 
 ただ、映画としての出来という点では、今ひとつ軸がなかったですね。勝敗のポイントが「暗号解読」にあったにしては、そのからくりの説明はあまりに雑でした。
 
 登場人物も、情報主任参謀・爆撃中隊長・太平洋艦隊司令長官等が主人公クラスなのでしょうが、背景描写が貧弱で、人となりの描き方にメリハリがないので、それぞれの人物に今ひとつ魅力が感じられません。結果、中途半端なヒーローものになってしまいました。
 
 映像面では、現代の作品なので「CG感満載の戦闘シーン」でいくら迫力があってもリアリティは皆無、正直なところかえって興覚めです。これは、この作品に限ったことではありませんが・・・。

 

 

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