新潟知事選・泉田知事立候補撤回
この撤退理由は理解できない
10月16日に投開票される新潟県知事選へ4選を目指して立候補を表明していた泉田知事(53)が30日、立候補取りやめを表明した。突然の表明だ。
理由は、地元紙・新潟日報の報道姿勢についてのトラブルを上げている。
その大要は次に述べるが、メディアとの対立を理由に政治家が立候補を撤回するのは理由にならない。
政治家が意図したようにメディアが報道しないことは、この世界では珍しくない。誤解や揚げ足取りで苦い水を飲まされた政治家も沢山いる。こんなことを理由に、真意が伝わらいことを理由に撤退するという。
政治家の言動としては軽率であり、身勝手と評価されても仕方のない行為だ。
「この秋の新潟知事選からの撤退について」と題したA4版2枚の文書が県庁記者クラブに届いた。(8/30)
撤退の理由を「県内で大きな影響力を有する新聞社」が県の説明を読者に伝えようとせず、「このような環境のなかでは、十分に訴えをお届けすることは難しい」と新潟日報を批判し、出馬撤回の理由とした。
問題となった新潟日報の報道とは、
新潟と極東ロシアを結び、物流の活性化を計る、「日本海横断航路構想」事業のトラブルに関わる記事だ。詳しい内容は省略するが、新潟日報の記事には「事実誤認」があるとして、適正な報道や記事の訂正を求める申し入れを計7回行った。
知事側の具体的声明は次の通り。
日本海横断航路に関する一連の新潟日報の報道は、憶測記事や事実に反する報道が続きました。再三の申し入れにもかかわらず、訂正や説明もなく、最近まで県から申し入れのあった事実も報道してもらえませんでした。また、読者からの説明を求める当初に対する回答を一両日でお返ししたにもかかわらず、県からの回答が現在に至っても掲載されません。
……県庁内においては、憶測記事や事実に反する記事への対応のため、通常業務に支障が出ていますし、職員の残業時間も大幅に増加しています。
何度も繰り返しになりますが、一つの県を代表する現職の首長の撤退理由としては、なんだか釈然としません。
(つづく)
軽い気持ちで、知事の立候補撤退への疑問を述べたいと思い、書き始めた記事ですが、
一回完結にするには内容が重すぎます。一両日中に続きを掲載します。
(2016.9.5記)